苛々を募らせたイカルディ、主審への「うっ憤晴らし」で出場停止のピンチ?

カテゴリ:メガクラブ

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年02月06日

ホイッスルと同時に蹴り上げたボールが…。

試合後にも判定への不満から主審に詰め寄っていたイカルディ。主将にもかかわらず冷静さを欠いていた。(C)Getty Images

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 大一番で敗れたことへのストレスか、主審のレフェリングへの不満があったのか。いずれにしても、試合後の“一蹴り”が、インテルの主将マウロ・イカルディにとって大きな代償となるかもしれない。
 
 インテルは現地時間2月5日のセリエA第23節で、王者ユベントスとのイタリア・ダービーを0-1と落とした。前半終了間際のファン・ギジェルモ・クアドラードの強烈な一発に沈んでセリエA連勝を7で止められ、さらにはラツィオに抜かれてアタランタと並ぶ5位タイに転落。チャンピオンズ・リーグ出場(3位以内)を目指すインテルにとっては手痛い黒星だ。
 
 試合のラストプレーでタッチラインを割ったボールを追いかけていたイカルディは、試合終了の笛を聞くと、怒りをぶつけるかのようにボールを高く蹴り上げた。すると、ボールはニコラ・リッツォーリ主審のすぐ近くに着地。当たりはしなかったが、ボールが顔の付近をかすめた同主審は、イヤホンを通じて仲間に「誰がボールを投げた?」と確認している。
 
 イカルディが意図的にリッツォーリ主審に向けてボールを蹴ったかどうかは不明。だが、前述のように重要な大一番だっただけに、敗れたことでフラストレーションが頂点に達していたことは想像に難くない。
 
 しかも、イカルディは試合中、二度にわたってPKの訴えを聞き流され、不満を露わにしていた。それだけに、黒星とレフェリングへのうっ憤を晴らそうとしたと解釈される可能性もある。
 
 イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙は、リッツォーリ主審が報告書にこの行為を記した場合、イカルディが出場停止処分となる可能性もあると報じた。インテルのキャプテンであることから、厳罰処分となる恐れもあるという。
 
 また『スポーツ・メディアセット』も、テレビ番組で判定について解説する元審判のグラツィアーノ・チェーザリ氏が、イカルディ処分の可能性を示唆したと伝えている。
 
 これからの2試合は格下(エンポリとボローニャ)が相手のインテルだが、2月26日の26節ではローマをホームに迎える。仮にイカルディが3試合以上の出場停止となった場合、上位を競うローマとの直接対決に出場できないこととなる。
 
 ここまで得点ランク2位タイの15ゴールを挙げているエースを欠くことになれば、ステーファノ・ピオーリ監督とチームにとってはこの上ない痛手だ。“うっ憤晴らし”にも思える一蹴りが、思わぬ事態を招くことになるのか。イタリア・サッカー連盟の判断が待たれる。
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