• トップ
  • ニュース一覧
  • 【川崎】「このままチャンピオンシップに出ても厳しい」。大久保が不安視するチームの現状とは?

【川崎】「このままチャンピオンシップに出ても厳しい」。大久保が不安視するチームの現状とは?

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年09月11日

縦パスの重要性を説く。

チームの3点目を決めた大久保。その形は理想とするものに近かった。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

[J1第2ステージ11節]川崎3-1福岡/9月10日/等々力陸上競技場
 
 大半の時間でボールを保持し、主導権を握り続けた福岡戦は圧勝に見えた。しかし、チームの3点目を決めたエースは、試合後に手振り身振りを交えながら攻撃の課題を口にした。
 
「正直にサイドに出すシーンが多い。(後ろに)戻しちゃう。戻しちゃう前に(縦に)入れるチャンスがあるのに。でも、ミスをしたらダメというのがあるから、一回横につないでしまう。そうするとDFはその時間で整ってしまう。そこでパスを入れてもDFは準備ができているから前に行ける。俺らはDFが来ているから返すしかない。それは面白くない」
 
 確かに大久保のプレーを振り返ってみると、特に前半はゴールを背にしたものが多く、後ろへとパスを戻すシーンが何度も見受けられた。後半はカウンターからゴールに迫ったが、これは相手が前へ出たためにスペースが広がった面があったのだろう。
 
「ミスを怖がって出してくれない。出して取られても良いと思う。そうじゃないとジャブにも何にもならない。サイドに出してつないでいては普通のチーム。ただのつなぐチームになってしまう」
 
 その点、チームの3点目、自身が決めたゴールシーンは「綺麗だった」と評価する。
 
 センターサークル付近でボランチのE・ネットとパス交換をすると、E・ネットが素早く前にいた中村へパスを出す。そして中村は最前線の小林へ縦パス。この瞬間に大久保は猛ダッシュで相手ゴール前に走り込み、小林のスルーパスを受けて右足を振り抜いた。
 
 まさに大久保が語ったような縦方向へのパスがシンプルに3本通った、“速さ”と“正確性”が融合した見事なゴールだった。
 
「このまま(相手に)研究されて、もしチャンピオンシップに出たら、厳しいと思うよ」
 
 その言葉を残し、エースはスタジアムを去った。
 
 大久保が求めるのはただボールをつなぐサッカーではなく、チャンスがあれば果敢に縦パスを入れる“怖さ”のある攻撃だ。それを可能にするテクニックと視野を持った選手が、チームに揃っているからこそ口を酸っぱくして語り続けるのだろう。
 
 より意識の変化が生じれば、川崎の攻撃はさらに爆発力を増しそうだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

9月8日発売号のサッカーダイジェストは「2020年東京五輪の旗手たち」。FC東京U-18で活躍する久保建英をはじめ、東京五輪で主役になりそうな選手たちを一挙紹介しています。

画像を見る

【関連記事】
【川崎】風間監督も絶賛した“右ストッパー・田坂”。カープの優勝にあやかって輝く⁉
【名古屋】魂の男・闘莉王が見せたJ1残留への“ラストピース”の可能性
【名古屋】4か月ぶりの勝利に思わず涙。キャプテン田口が語る苦悩とJ1残留へのプラン
楢﨑に笑顔が戻った! 酸いも甘いも嚙み分けた守護神が語る“闘莉王効果”
【J1採点&寸評】川崎×福岡|中村が3ゴールに絡む活躍! 川崎が快勝で首位をキープ
【U-16日本代表】純粋なサッカー小僧――久保建英が背負う重圧と義務付けられた勝利

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ