迷いのない力強いヘディングで押し込む
[J2第37節]磐田 2-2 山形/11月23日/ヤマハスタジアム
1-2のまま迎えた後半アディショナルタイム。時計はすでに90+5分台に突入していた。山形がゴール前を固め、磐田のクロスを跳ね返し続ける耐久戦のような展開だ。
もう何度目かというセカンドボールの回収から、井上潮音から右サイドでパスを受けた角昂志郎が弧を描くクロス。GK渋谷飛翔の頭上を越え、密集地帯のさらに奥へと届く。そこで待っていたのは、最前線へ上がっていたヤン・ファンデンベルフ。迷いのない力強いヘディングで押し込むと、スタンドは爆発した。
「素晴らしいボールが来た。ファーに来れば合わせられる自信があったので待っていたら、その通りのボールが来た。昂志郎には感謝したい」
オランダ1部・NACブレダでキャプテンを務めた男の言葉に、角の仕事の大きさが示されている。アシストした角は「ヤンの姿はあまり見えていなかったけど、キーパーにキャッチさせず、相手に当てないことを意識して上げた結果、イメージ通りのボールが蹴れました」と振り返った。
そこからラストワンプレーで、勝点3をもぎ取るチャンスを掴み切れなかったことは悔やまれるが、ファンデンベルフと角の二人は間違いなくチームの希望を繋いだヒーローだ。ただ、スタートから出る選手とバトンを受け取る交代選手、全員のハードワークなしに、磐田の戦いを語ることはできない。
1-2のまま迎えた後半アディショナルタイム。時計はすでに90+5分台に突入していた。山形がゴール前を固め、磐田のクロスを跳ね返し続ける耐久戦のような展開だ。
もう何度目かというセカンドボールの回収から、井上潮音から右サイドでパスを受けた角昂志郎が弧を描くクロス。GK渋谷飛翔の頭上を越え、密集地帯のさらに奥へと届く。そこで待っていたのは、最前線へ上がっていたヤン・ファンデンベルフ。迷いのない力強いヘディングで押し込むと、スタンドは爆発した。
「素晴らしいボールが来た。ファーに来れば合わせられる自信があったので待っていたら、その通りのボールが来た。昂志郎には感謝したい」
オランダ1部・NACブレダでキャプテンを務めた男の言葉に、角の仕事の大きさが示されている。アシストした角は「ヤンの姿はあまり見えていなかったけど、キーパーにキャッチさせず、相手に当てないことを意識して上げた結果、イメージ通りのボールが蹴れました」と振り返った。
そこからラストワンプレーで、勝点3をもぎ取るチャンスを掴み切れなかったことは悔やまれるが、ファンデンベルフと角の二人は間違いなくチームの希望を繋いだヒーローだ。ただ、スタートから出る選手とバトンを受け取る交代選手、全員のハードワークなしに、磐田の戦いを語ることはできない。
この試合まで、直近の6試合は負けなしだった山形は、立ち上がりから鋭さを見せ、開始9分、左センターバックの城和隼颯によるピンポイントのロングパスから、土居聖真の技ありシュートでリードを奪う。
磐田は前半途中からリズムを掴むが、山形の粘り強い守備に対してラストパスやフィニッシュの精度を欠き、ゴール前に構えるGK渋谷を破ることはできなかった。
後半、磐田の安間貴義監督はマテウス・ペイショットの投入で前線のターゲットを明確にする。さらに66分の角、井上、川﨑一輝を同時投入する“3枚替え”で、試合の潮目が変わる。77分、川﨑が柔らかく上げた右からのクロスに、ペイショットが高い打点で合わせて、今シーズン10点目となる同点ゴールを決めた。
しかし、その勢いで前がかりになっていた終盤の83分、山形が得意とする高速カウンターから、途中出場のFW高橋潤哉に豪快な勝ち越しゴールを決められて、窮地に立たされる。
それでも磐田は最後の望みをかけて総攻撃に出ると、執念の波状攻撃が最後の最後で実を結んだ。
歓喜と安堵と悔しさが入り混じる、複雑な空気がヤマハスタジアムを包んだ。J1昇格プレーオフ圏内浮上を懸けたホーム最終戦。磐田は山形と2-2で引き分け、勝点3をもぎ取ることはできなかった。
それでも、土壇場で逆転勝利を飾った前節の山口戦(2-1)に続き、後半アディショナルタイムに得点し、追いつく勝負強さを再び示した。昇格の希望は、かすかに、しかし確かに残された。
最終節のアウェー鳥栖戦で磐田が勝利し、他会場で5位の大宮が山口に敗れるか、6位の仙台がいわきに引き分け以下で、磐田はプレーオフ圏内に滑り込める。もはや他力本願だが、何より自分たちが鳥栖に勝利しないことには、その可能性も閉ざされてしまう。簡単な道ではないが、山形戦で拾った勝点1は、確かに次戦への意味を持つ。
安間監督は「サポーターと共に戦い、勝点3を取らなければいけない試合でした。ただ最後まであきらめず勝点1を取れたことで、まだ昇格の可能性は消えていません。(もともと)首の皮一枚で始まった監督なので、最後まで粘り強くやります」と語り、ホーム最終戦で素晴らしい雰囲気を作ってくれたサポーターへの感謝と鳥栖戦への覚悟を語った。
磐田は前半途中からリズムを掴むが、山形の粘り強い守備に対してラストパスやフィニッシュの精度を欠き、ゴール前に構えるGK渋谷を破ることはできなかった。
後半、磐田の安間貴義監督はマテウス・ペイショットの投入で前線のターゲットを明確にする。さらに66分の角、井上、川﨑一輝を同時投入する“3枚替え”で、試合の潮目が変わる。77分、川﨑が柔らかく上げた右からのクロスに、ペイショットが高い打点で合わせて、今シーズン10点目となる同点ゴールを決めた。
しかし、その勢いで前がかりになっていた終盤の83分、山形が得意とする高速カウンターから、途中出場のFW高橋潤哉に豪快な勝ち越しゴールを決められて、窮地に立たされる。
それでも磐田は最後の望みをかけて総攻撃に出ると、執念の波状攻撃が最後の最後で実を結んだ。
歓喜と安堵と悔しさが入り混じる、複雑な空気がヤマハスタジアムを包んだ。J1昇格プレーオフ圏内浮上を懸けたホーム最終戦。磐田は山形と2-2で引き分け、勝点3をもぎ取ることはできなかった。
それでも、土壇場で逆転勝利を飾った前節の山口戦(2-1)に続き、後半アディショナルタイムに得点し、追いつく勝負強さを再び示した。昇格の希望は、かすかに、しかし確かに残された。
最終節のアウェー鳥栖戦で磐田が勝利し、他会場で5位の大宮が山口に敗れるか、6位の仙台がいわきに引き分け以下で、磐田はプレーオフ圏内に滑り込める。もはや他力本願だが、何より自分たちが鳥栖に勝利しないことには、その可能性も閉ざされてしまう。簡単な道ではないが、山形戦で拾った勝点1は、確かに次戦への意味を持つ。
安間監督は「サポーターと共に戦い、勝点3を取らなければいけない試合でした。ただ最後まであきらめず勝点1を取れたことで、まだ昇格の可能性は消えていません。(もともと)首の皮一枚で始まった監督なので、最後まで粘り強くやります」と語り、ホーム最終戦で素晴らしい雰囲気を作ってくれたサポーターへの感謝と鳥栖戦への覚悟を語った。




















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