ワンタッチで打つ、打てるところにファーストタッチで置く
1点に救われ、1点に泣く――。U-17ワールドカップで、廣山望監督が率いた若き日本代表の冒険はベスト8で幕を閉じた。
準々決勝のオーストリア戦は、攻め込みながらも多くのチャンスをモノにできず、0-1で敗戦。勝ち切れない相手ではなかっただけに、悔しさが残る結末となった。
いかにして、勝負が懸かった場面で点を奪うのか。今年9月のU-20ワールドカップでも同様の事象が起こった。ラウンド16のフランス戦(0-1)では延長戦を含めて攻勢をかけ、何度も相手ゴールに迫るも、好機をフイにして涙をのんだ。
フランス戦も今回のオーストリア戦も、敗因を一言で言えば、決定力不足。この言葉に尽きる。ミドルシュートを打つ意識を高め、チャンスを確実に仕留めていれば、さらに勝ち進んでいただろう。そしてU-20代表も含め、絶対的なストライカーが不在だったことが響いた。
廣山監督はチーム発足当初からストライカーの育成に主眼を置き、「9番が決め切るサッカー」を標榜していた。しかし、今大会は9番を背負うFW瀬尾凌太(桐蔭学園)が招集後に負傷で辞退し、追加で加わったFW谷大地(鳥栖U-18)も国内合宿の最終日に怪我で離脱。最終的に純粋なストライカータイプはFWマギージェラニー蓮(琉球U-18)のみで、万能型FWの浅田大翔(横浜)を1トップの軸に据える策で大会に臨んだ。
準々決勝のオーストリア戦は、攻め込みながらも多くのチャンスをモノにできず、0-1で敗戦。勝ち切れない相手ではなかっただけに、悔しさが残る結末となった。
いかにして、勝負が懸かった場面で点を奪うのか。今年9月のU-20ワールドカップでも同様の事象が起こった。ラウンド16のフランス戦(0-1)では延長戦を含めて攻勢をかけ、何度も相手ゴールに迫るも、好機をフイにして涙をのんだ。
フランス戦も今回のオーストリア戦も、敗因を一言で言えば、決定力不足。この言葉に尽きる。ミドルシュートを打つ意識を高め、チャンスを確実に仕留めていれば、さらに勝ち進んでいただろう。そしてU-20代表も含め、絶対的なストライカーが不在だったことが響いた。
廣山監督はチーム発足当初からストライカーの育成に主眼を置き、「9番が決め切るサッカー」を標榜していた。しかし、今大会は9番を背負うFW瀬尾凌太(桐蔭学園)が招集後に負傷で辞退し、追加で加わったFW谷大地(鳥栖U-18)も国内合宿の最終日に怪我で離脱。最終的に純粋なストライカータイプはFWマギージェラニー蓮(琉球U-18)のみで、万能型FWの浅田大翔(横浜)を1トップの軸に据える策で大会に臨んだ。
ニューカレドニアとのグループステージ第2戦(0-0)では、35本のシュートを放ちながら無得点。同組のポルトガルが6-1、モロッコは相手が2人の退場者を出しはしたが、16ゴールを奪ったことを踏まえても、日本の無得点には不満が残る。
オーストリア戦で日本は積極的に仕掛け、ポケットを取ることもできていた。だが、最後の局面で枠にシュートを飛ばせない。タイミングがズレて足を触れない場面も多かった。
“きれい”に崩そうとしすぎたのかもしれない。選手の口からも「ミドルシュートを打つべき」との声が多く聞かれた。加えて、決定力不足を改善するために必要なのは、ペナルティエリア内での意識だろう。
廣山監督も「ペナルティエリア内に入ったところで、ボールコントロールからグッと迫力が増すような選手が、この年代ではどの国を見ても多かった」とし、「ワンタッチで打つことや、打てるところにファーストタッチでボールを置く。そういう感性や習慣がまだなかった」と続けた。
日本のプレーを振り返ると、ボックス内でボールを奪われたくないという考えが垣間見えた。しかし、他国のストライカーはシュートする前提でトラップし、素早い振りから強烈な一撃を打ち込んでいた。たとえば、ベスト4入りを果たしたポルトガルの9番を背負うFWアニシオ・カブラル(ベンフィカ)はまさにそのタイプで、どこからでもゴールを決めてきそうな“怖さ”があった。
決定力不足。A代表はFW上田綺世(フェイエノールト)の台頭で解決されつつある問題だが、アンダーカテゴリーではまだまだ物足りなさが残る。“本物の9番”の育成にさらに注力したい。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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“きれい”に崩そうとしすぎたのかもしれない。選手の口からも「ミドルシュートを打つべき」との声が多く聞かれた。加えて、決定力不足を改善するために必要なのは、ペナルティエリア内での意識だろう。
廣山監督も「ペナルティエリア内に入ったところで、ボールコントロールからグッと迫力が増すような選手が、この年代ではどの国を見ても多かった」とし、「ワンタッチで打つことや、打てるところにファーストタッチでボールを置く。そういう感性や習慣がまだなかった」と続けた。
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