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【北中米W杯出場国紹介|第3回:ガーナ】攻守に洗練されたスタイルを築く“ブラックスターズ”。絶対的リーダーの34歳FWが最大のキーマン

カテゴリ:ワールド

河治良幸

2025年11月10日

4-2-3-1をベースに3-4-3も活用

11月14日に森保ジャパンと対戦するガーナ代表。大黒柱のアイェウ(9番)は機動力や勝負強さが武器。(C)Getty Images

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 アフリカ屈指の強豪として知られるガーナ代表、通称「ブラックスターズ」は、2026年北中米W杯のアフリカ予選で圧倒的な成績を残し、2大会連続5度目の出場権を獲得した。

 高い身体能力をベースに、攻守に洗練されたスタイルを築いている。W杯では南アフリカで行なわれた2010年大会のベスト8が最高成績だが、当時にも引けを取らないタレント集団を、元ガーナ代表MFのオットー・アッド監督が率いる。

 ドイツで指導者として経験を積んだアッド監督は、2022年カタール大会でも指揮を執ったが、無念のグループステージ敗退で退任。その後、チームはアフリカ予選の序盤でコモロに敗れ、アフリカネーションズカップも惨敗に終わると、クリス・ヒュートン前監督が解任され、アッド監督が再任を果たす。

 4-2-3-1をベースに、試合によっては3-4-3も活用。粘り強い守備と力強い攻撃を見せて、アフリカ予選では最大のライバルと見られたマリにも2連勝するなど、アッド監督になってからは7勝1分けという好成績だった。

 ガーナの象徴とも言えるのが、プレミアリーグで飛躍するアントワーヌ・セメニョ(ボーンマス)だ。驚異的な突破力を誇る、まさにライジングスター。アウトサイドだけでなく、インサイドでも相手のディフェンスを切り裂くドリブルはガーナの得点力に直結する。
 
 モハメド・クドゥス(トッテナム)は攻撃の明確なアクセントだ。巧みなボールタッチとセンスに優れ、個人技からゴールをこじ開ける“ガーナのマジシャン”。彼が前向きにボールを持てるほど、チーム全体のリズムが加速する。セットプレーでは左足のキッカーとしても、決定的な仕事をやってのける。

 中盤では、トーマス・パーテイ(ビジャレアル)が、チームの心臓として君臨する。守備範囲の広さと展開力に加え、時折放つミドルシュートは試合の流れを一変させる。彼の存在があることで、クドゥスやセメニョら攻撃陣がより自由に動けるのだ。

 ディフェンスではモナコで主力を張るモハメド・サリスが頼もしい。191センチの長身を活かした空中戦と読みの鋭さで、最終ラインの安定を支える。ここ数年のガーナは守備の脆さが課題とされる向きもあったが、サリスがいることで組織的な守りが格段に向上した。セットプレーの得点力も、世界の舞台で大きな武器になりうる。

 そしてチームを心身の両面で引っ張るのが、FWジョルダン・アイェウ(レスター)だ。同国の英雄であるアンドレを兄に持ち、すでに代表キャップ100試合を超えるキャプテンは、34歳とベテランの年齢になっても衰え知らずの機動力、ここぞというところでの勝負強さを武器に、アフリカ予選でも存在感を発揮した。

 マリ戦ではCKからDFアレクサンデル・ジク(スパルタク・モスクワ)の決勝ゴールをアシスト。アウェーで5-0の大勝を飾ったチャド戦では、アイェウのドリブルにパーテイが連動する形で、この試合の2点目が生まれている。

 ガーナには欧州ビッグクラブ行きも噂される2006年生まれのMFカレブ・イレンキ(ノアシェラン)など、ここから大きく羽ばたきそうな若手選手も多い。しかし、どれだけ個のタレント力が高くても、アイェウのようなリーダー抜きにアフリカのチームが世界の大会で躍進することは難しい。そう考えるとアイェウが最大のキーマンかもしれない。

 国旗と同じユニホームの中央に彩られた黒い星が示す通り、「ブラックスターズ」はガーナの希望を象徴する存在であり続ける。北中米W杯の舞台ではどんな躍動を見せるのか。そのためのリスタートとなるアフリカ予選後の強化試合で来日してくれるという意味でも、本大会に向けて注目していきたいチームだ。

文●河治良幸

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