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改めて気付かされた川崎のトップ下・脇坂泰斗の重要性。多摩川クラシコ敗戦で浮き彫りになった14番の影響力

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2025年09月21日

悔しい0-1の敗戦

後半から出場となった脇坂。チームを引っ張った。(C)SOCCER DIGEST

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[J1第30節]川崎 0-1 FC東京/9月20日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

 川崎がホーム・等々力にFC東京を迎えた多摩川クラシコ。優勝戦線生き残りへ勝ち続けるしかなかった川崎だが、23分に遠藤渓太に奪われた1点が最後までのしかかり、リーグ4連勝とはならずに痛い敗戦を喫した。

「全選手が100パーセント(のコンディション)でできるという状態ではないことも含め」(長谷部茂利監督)川崎は、従来の4-2-3-1ではなく、エリソンと夏に獲得したラザル・ロマニッチを2トップで組ませる4-4-2で試合をスタートさせた。

 しかし、試合後に相手のビルドアップを褒める声も選手たちからは漏れたが、何より気になったのが、トップ下としてチームを支え続けた脇坂泰斗がベンチスタートであった影響だった。

 脇坂が不在の試合はトップ下に売り出し中の大関友翔を起用するケースが多かったが、大関はU-20ワールドカップのメンバーに選ばれて不在だったのも痛かっただろう。

 そのなかで、4-2-3-1をメインに良い守備からの良い攻撃を新たなスタイルとしてきた今季の川崎にとって、4-4-2では守備をハメにくかった部分もあったはずで、メリットにすべきだった強力な2トップも活かしきれず。前半はFC東京に上手くボールを運ばれ、ギリギリでのオフサイド判定や、決定機の相手のシュートミスがなければ0-3で折り返していたような状況であった。

土壇場で同点弾を奪うも、惜しくもノーゴールの判定に。(C)SOCCER DIGEST

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 一方でハーフタイムにロマニッチに代えて脇坂を投入して臨んだ後半は、1点をリードする相手が重心を低くした影響もあっただろうが、川崎は4-2-3-1で本来のテンポを取り戻している。

 光ったのはやはり脇坂の機転の利いたプレーだ。守備時はCFエリソンと連係して相手のCBにプレスをかけながら、相手ボランチへのパスコースを“背中で消して”後方の味方がコースを絞りやすい形を整える。

 そしてチームがボールを持てば、常に相手の間に立ちながらパスを引き出し、周囲が攻め上がる時間を作り、味方がボールを奪われれば即座に切り替える。

 これまで、居て当たり前だった脇坂のそうした働きの貴重さを改めて認識するゲームになったとも言えただろう。

 加えて脇坂は試合終了間際にスタジアムを沸かせる劇的な同点ゴールを叩き込んだのもさすがであった。しかし、直後にVARのチェックが入り、味方のオフサイドと判定されたか、ノーゴールとなった。

 試合後、脇坂はと忸怩たる想いを振り返る。

「自分たちは勝ち続けるしかなったので、ホームで敗戦したことは、一人ひとりが責任を感じなければいけないと思いますし、全勝する気で全員がいないと、絶対に全勝なんてできない。優勝を目指しているマインドを一人ひとりが持てるようにまた切り替えて、頑張って続けていくしかないと思います。

 週頭に練習に参加できる状態じゃなかった選手を、こうやって監督が使ってくれて、信頼だったりっていうのを結果で返すことができなかったのはすごい悔しいので、また良い準備をしたいと思います」

 脇坂がベンチスタートになったのはコンディション不良が要因だったようで、キャプテンとしての体調管理という面でも本人は悔いがあるのだろう。

 もっとも後に取り消されたゴールを決めた瞬間の表情、パフォーマンスは、どこかいつもと異なる想いを抱えていたように個人的には映った。

 試合後、その感想を伝えると、今は胸の内を明かさぬままスタジアムを後にした。その点はまたタイミングが見て取材するとして、敗れたとはいえ、改めて脇坂泰斗、ここにありと感じるゲームでもあった。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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