浮上の兆しが見えない古巣を横目に、新天地で躍動している。

　現地９月18日に開催されたチャンピオンズリーグのリーグフェーズ第１節で、ハンジ・フリック監督が率いるバルセロナが、ニューカッスルと敵地で対戦。２－１で接戦を制し、白星発進した。

　全得点を叩き込んだのが、マンチェスター・ユナイテッドからレンタルで加入中のマーカス・ラッシュフォードだ。58分にヘッドで先制点を、67分に右足での強烈なシュートで追加点を奪ってみせた。２点目は豪快なゴラッソであり、調子の良さを感じさせた。

　英衛星放送『Sky Sports』によれば、母国凱旋で輝きを放った27歳のイングランド代表FWは、新天地での手応えをこう語った。

「多くを学んでいる。新しいスタイルのフットボールが僕をより良い選手にしてくれている。素晴らしい経験だよ。ずっとバルセロナの大ファンだった。同世代の選手なら誰もが彼らのプレーを見てきた。素晴らしいフットボールだ」
 

　ラッシュフォードは、ユナイテッドを率いるルベン・アモリム監督と反りが合わなかったために、７歳から在籍するクラブを離れた経緯がある。その一方で、フリック監督との関係性は極めて良好だ。

「彼は非常に重要な存在だ。彼が与えてくれている自信を感じる。ここに来る前から彼がトップクラスの監督だと知っていたよ。実際に共に働けるのは喜びだ。この良好な関係がシーズン終了まで続くよう願っている。

　もちろん、誰もがチャンピオンズリーグ優勝を夢見る。今、僕はバルセロナにいて、その夢はバルセロナと共にある。大会を勝ち抜けると信じているよ。チームには確かな自信がある。試合ごとに前進し、チームとして成長し続けられるといいね」

　ラッシュフォードのレンタル元で、昨季プレミアリーグ15位に沈んだユナイテッドは、今季も大苦戦。前線に予算を集中投下して攻撃陣を補強したにもかかわらず、リーグ開幕４戦で４得点、相手のオウンゴールを除けば２点しか奪えていない。

　この状況を受け、『Sky Sports』は「わずか90分で、ラッシュフォードがプレミアリーグの対戦相手に決めた得点は、マンチェスター・ユナイテッドの今シーズン全体の得点数に匹敵する」と皮肉気味に伝えた。レッドデビルズの元10番は、印象的で対照的な活躍を続けられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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