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「情けない」ベスト8敗退の悔しさを胸に。圧巻7発の山梨学院FWオノボフランシス日華が示した“別格の存在感”【総体】

カテゴリ:高校・ユース・その他

森田将義

2025年07月31日

相手チームのU-18日本代表DFも舌を巻く

4戦連発と圧巻のパフォーマンスを見せた山梨学院のFWオノボ。写真:森田将義

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[総体準決勝]神村学園(鹿児島) 1(4PK2)1 山梨学院(山梨)/7月31日/JヴィレッジP3

 持ち味の身体能力を活かした突破と競り合いは、分かっていてもそう簡単には止められない。

 試合後、U-18日本代表の神村学園DF中野陽斗(3年)が「ああいう選手は高校になかなかいない。ひとりで完結されないように注意していたのですが、それでもやられてしまった。あの子の怖さを感じました」と舌を巻いたのは山梨学院のエースFWオノボフランシス日華(3年)だった。

 オノボのインターハイ出場は昨年に続き、2度目。途中出場が主だった昨年は、計40分の出場時間に留まり、無得点で大会を去ることになったが、最終学年を迎えた今年のパフォーマンスは出場校の中でも群を抜いていた。

 初戦の盛岡商戦で2ゴールを奪い、幸先の良いスタートを切ると、続く2回戦の近大和歌山戦でも2ゴール。3回戦でも2度ゴールネットを揺らし、対戦相手である浜松開誠館の青嶋文明監督に「ひとりだけ違う。9番にやられた」と言わしめた。

 4戦連発を狙ったこの日も気合十分。「相手の5番は代表DFだったので、だいぶ燃えていたし、やる気もあった」と振り返るオノボは、試合序盤から50メートルを5秒台で走る快足を活かした突破と高い身体能力を活かした競り合いの強さを発揮し、力強くゴールに迫った。

 すると前半31分には、MF薮野壮ニ朗(2年)からのボールが足もとに入ると、スムーズにゴール前まで持ち込み、冷静にゴールネットを揺らした。「上手くターンできたので、あとは自分で運んで打つだけでした」という一撃で、山梨学院が先制したが、後半はシステム変更を施した神村学園にボールを持たれる時間が増えた。
 
 後半12分に同点弾を許し、チームとして苦しい時間も増えたが、相手が前がかりになるとオノボのスピードも活きやすい。チャンスを狙い続けながらも、神村学園のDFに食い止められる場面が続いたが、同35+9分にはカウンターからゴール前に抜け出そうとしたところをファールで止められ、ペナルティエリア手前でFKを獲得。このチャンスを自ら直接狙ったが、シュートは枠を捉えることができなかった。

 1-1で前後半を終え、迎えたPK戦では1番手として挑んだが、ゴール右に蹴ったボールは神村学園のGK寺田健太郎(3年)に防がれた。4番手のキッカーが放ったシュートも枠を捉えることができず、山梨学院は涙を飲んだ。

「チームとして決められるところが何個かあって、負けるような試合ではなかった」と振り返ったように、見せ場を作れていて、勝ってもおかしくなかった試合だけに悔しさは募る。試合後、口にしたのは自分がチームを勝たせることができなかった後悔だ。

「試合終盤に得たFKの場面も、あそこで堪えて自分でシュートまで行けていれば良かった。PKの場面も最初に自分が決めて勇気づけたかったのですが、蹴る寸前で戸惑ってしまい外してしまった。責任を感じています。それに、いろんな人が応援してくれていたので、絶対にみんなが勝とうという気持ちだったのに、自分の情けないプレーで負けさせてしまったのは反省というか、だいぶ悔しい。今後に繋げていきたい」

 今大会奪った7ゴールという数字は現在、大津のFW山下虎太郎(3年)に続く、大会得点ランキング2位。「全国のいろんな高校とやって通用するところがほとんどだった」と手応えを感じる一方、走力の少なさ、決定力の部分で課題を感じたという。それでもJクラブのスカウト陣が挙って彼の名前を挙げていたように、残したインパクトは大会屈指であることは間違いない。

「悔しさをバネにまたプリンスリーグや選手権に向けて、もう一つ二つレベルアップしていきたい」

 そう口にして大会を去った規格外のストライカーは、冬にまた主役候補として帰ってくるだろう。

取材・文●森田将義

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