J１で降格圏の19位に沈み、残留へ向けて厳しい戦いが続くなか、横浜FCは７月23日に四方田修平監督を解任し、三浦文丈コーチの監督就任を発表。翌24日に行なわれた就任会見で新指揮官は、前監督に対する想いと、これまでのサッカーの良い部分は継承していく考えを語った。

　会見で三浦監督は、解任された四方田前監督と電話で話したことを明かした。まず伝えたのは、コーチとしてともに戦ってきた立場からの謝罪だったという。「コーチのひとりとして支えきれなかったこと、まず申し訳なかったってことを正直に伝えました」と、苦しい胸の内を吐露した。

　これに対し、四方田前監督からは「『全然そんなこと気にしないでください』と。『本当に、フミさん（三浦監督）応援してます　。横浜FCも応援してるんで、なんとか残留するように頑張ってください』って言われた」と、温かいエールを送られたという。このやり取りに、三浦監督は感謝の言葉を述べた。
 

　また、四方田前監督が築き上げてきたサッカーについては、その土台を高く評価している。三浦監督は「本当にベースのところをすごく大切にする監督」と前指揮官を評し、戦術以前の根幹部分を継承していく考えを示した。

「サッカーは球際だったり、切り替えだったり、本当に強い気持ちを持って相手に負けないところだろうっていうのを、（四方田前監督は）常々ミーティングとかで言ってたんです。そういう意味で、横浜FCはセカンドボールの球際の戦いとかでも数値的には上位のところにいますし、１対１で負けない強さっていうのもあります」

　そう語るように、データにも表れているチームの強みをリスペクトしたうえで、「そういうところが、四方田が植え付けていた部分だと思うんで、そこのところを大切にしながらさらに自分の考えで上積みをしていきたいなっていうふうに思っています」と、自身のカラーを加えてチームを立て直す決意を表明した。

取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）

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