まだ荒削りな部分もある。しかし、ゴールを奪う匂いだけでは誰よりも漂わせている。ボックス内のポジション取りと予想外の位置からでも打ち込むシュートバリエーションの豊富さ。教えて備わるスキルではない。ストライカーとしての本能がそうさせるのだろう。
サガン鳥栖U-18で技を磨くFW谷大地(2年)は今、強い覚悟と決意を持って、真夏のビッグトーナメントに挑んでいる。
昨年10月のU-17アジアカップ予選や、今年4月に行なわれたU-17ワールドカップの最終予選を兼ねたU-17アジアカップで活躍して名を挙げた。
父は韓国の有名歌手であるキム・ジョンミン、母は元ハロー!プロジェクト所属の谷ルミコ(旧芸名・三佳千夏)という芸能一家で育った。両親に目がいきがちだが、サッカー選手としてのポテンシャルは底知れない。
14歳までFCソウルの育成組織で育ち、中学3年生になったタイミングで鳥栖U-18に加入。昨年9月下旬の国民スポーツ大会(国体)では、16歳以下の佐賀県選抜で活躍し、一気にブレイクを果たして代表入りを勝ち取った。
最大の武器はゴールを奪うこと。クロスやこぼれ球に合わせるのが上手く、体勢を崩されても奇想天外なシュートを決める場面も珍しくない。ゴールに背を向けた状態から無理やりヒールでネットを揺らした試合もあった。最近はさらに決定力を上げるべく、クロスへの入り方を研究。特にノルウェー代表のFWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)の動きを参考にしている。
「湊海はゴール決めました?」
「ボールがサイドに出て、クロスが想定通りに入ってこなかった時に中でどう動き直すか。動き直し方や入り方というのはすごく見ています」
自身の武器に磨きをかける――。だが、それだけで上にいけるほど甘くはない。自分自身も理解しており、現在は課題と向き合いながらプレーをしている。
7月22日に行なわれたU-18クラブユース選手権(35分ハーフ)のグループリーグ初戦。札幌U-18との一戦は、怪我明けの影響で後半11分からの登場となったなか、ゴールを意識しつつも、“あるテーマ”を持ってプレーしていたという。
「今日は競り合いと収めるところを意識していたんです。特に胸でキープをするプレーを心掛けていて、チームのために時間を作れるようにしたかった。そこが自分はまだ足りていない。キープも全然できていない」
チームは2−0で勝利。しかし、納得がいくパフォーマンスも、決定力も発揮できず、無得点に終わった。
だが、大会はまだ始まったばかり。35分ハーフで通常よりも短い試合時間かつ、最大10日間で6試合の連戦となる。4年ぶりの優勝を目ざすチームにとって、谷の力は必要不可欠。そして何より、U-17日本代表で切磋琢磨している、同大会に出場するFW吉田湊海(鹿島ユース)に負けられないという想いもある。
札幌U-18戦後、谷は開口一番に「湊海は今日の試合でゴール決めました?」と聞くほど意識しており、自身が果たせていないトップチームデビューを飾っている吉田に対するライバル心は誰よりも強い。
チームのために、自分のために。結果を残せば、今年11月のU-17ワールドカップにも繋がる。「負けたくない」と言い切ったストライカーの夏はまだ始まったばかりだ。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介
【画像】広瀬すず・ガッキー・永野芽郁・川口春奈! 初代から最新20代目の月島琉衣まで「選手権・歴代応援マネージャー」を一挙公開!
【画像】小野伸二や中村憲剛らレジェンドたちが選定した「J歴代ベスト11」を一挙公開!
自身の武器に磨きをかける――。だが、それだけで上にいけるほど甘くはない。自分自身も理解しており、現在は課題と向き合いながらプレーをしている。
7月22日に行なわれたU-18クラブユース選手権(35分ハーフ)のグループリーグ初戦。札幌U-18との一戦は、怪我明けの影響で後半11分からの登場となったなか、ゴールを意識しつつも、“あるテーマ”を持ってプレーしていたという。
「今日は競り合いと収めるところを意識していたんです。特に胸でキープをするプレーを心掛けていて、チームのために時間を作れるようにしたかった。そこが自分はまだ足りていない。キープも全然できていない」
チームは2−0で勝利。しかし、納得がいくパフォーマンスも、決定力も発揮できず、無得点に終わった。
だが、大会はまだ始まったばかり。35分ハーフで通常よりも短い試合時間かつ、最大10日間で6試合の連戦となる。4年ぶりの優勝を目ざすチームにとって、谷の力は必要不可欠。そして何より、U-17日本代表で切磋琢磨している、同大会に出場するFW吉田湊海(鹿島ユース)に負けられないという想いもある。
札幌U-18戦後、谷は開口一番に「湊海は今日の試合でゴール決めました?」と聞くほど意識しており、自身が果たせていないトップチームデビューを飾っている吉田に対するライバル心は誰よりも強い。
チームのために、自分のために。結果を残せば、今年11月のU-17ワールドカップにも繋がる。「負けたくない」と言い切ったストライカーの夏はまだ始まったばかりだ。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介
【画像】広瀬すず・ガッキー・永野芽郁・川口春奈! 初代から最新20代目の月島琉衣まで「選手権・歴代応援マネージャー」を一挙公開!
【画像】小野伸二や中村憲剛らレジェンドたちが選定した「J歴代ベスト11」を一挙公開!