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湘南は継続路線でJ1残留を果たせるか。攻守の収支をプラスにするために、求められる個々の対応力

カテゴリ:Jリーグ

岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

2025年07月20日

「改めて燃えさせてもらえるきっかけになった」

ピッチ上で話し合う鈴木雄(左)と奥埜(右)。サッカーIQの高いふたりが湘南の屋台骨となっている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 8年連続のJ1残留へ、湘南ベルマーレは進む道を決めたのかもしれない。

 湘南は今夏、DFの鈴木淳之介と畑大雅、FWの福田翔生ら主力選手が海外へ移籍。サンフレッチェ広島からMF松本大弥、アルビレックス新潟からFW太田修介、浦和レッズからFW二田理央を獲得し、シーズン後半戦に臨んでいる。

 注目されていたのは、山口智監督の方向性の選択だった。キーマンの流出で戦力低下は明白。17位に沈み、J2降格圏(18~20位)に切迫している現状を考えれば、ハイプレスで相手に圧をかけつつ、ポゼッション時にはボールを大事にする今のスタイルではなく、より守備的に振る舞い、安定感を高めるサッカーにシフトする可能性も考えられた。

 ただ、7月19日に行なわれたJ1第24節のセレッソ大阪戦(3-3)では、戦い方の大幅な変更は見られず。可能な限りボールを握って、主体的にゲームを動かしにいく。自分たちのスタイルを貫いた。

 システムは3-4-2-1。3バックの左右のストッパーには、展開力と迫力あるオーバーラップが売りの鈴木雄斗と松村晟怜を起用し、両ウイングバックには他クラブで4-3-3のウイングなどをこなしてきた攻撃的プレーヤーの藤井智也と太田を配置した。

 試合後に指揮官が「自分たちの良さを出せたうえで敗れてしまった天皇杯の清水(エスパルス)戦(0-1)から良さを引き継ぎつつ、悔しさをこのゲーム(C大阪戦)でぶつけようと臨んだ。選手はよくやってくれた」と語ったように、狙いはある程度、形になっていたと言える。

 後方からのビルドアップで敵陣に進入し、サイド攻撃を中心に3ゴールをマーク。リーグ戦で7試合ぶりの複数得点、そして今季初の1試合3発は、今後へ向けた好材料と言えるだろう。

 ただ、やはりCBに攻撃面で特長を発揮する選手を置いたため、守備で綻びが出た。C大阪の強烈な外国籍FWのチアゴ・アンドラーデやルーカス・フェルナンデス、ラファエル・ハットンらとのマッチアップで後手に回り、3失点を喫した。
 
 攻撃のメリットと守備のデメリットを天秤にかけると、収支はプラスマイナスゼロといったところだろう。今後、白星を増やしてJ1残留を果たすには、これをプラスにしていかなければならない。

 今後は攻撃面に特長のある選手を後方に起用したうえで、攻守の収支をプラスにし、勝点を重ねていくためには何が必要なのか。鈴木雄は次のように語る。

「チームとして前へのアクションを増やしていく狙いはありましたし、(天皇杯の)清水戦は負けましたけど、数多くチャンスを作れたので、そこを継続したかった。そういう意味では、僕ら(ストッパー)が相手のポケットを取りに行く動きをはじめ、攻撃的なプレーは少なかったのかなと。自分たちの価値をピッチで証明するには、もっと前に出ていかなければいけないなと感じています。

 あとは守備の部分。今日は自信を持って試合に入れたなかで、対面する選手(T・アンドラーデ)に何度かやられる場面があった。自信があるのにピッチでやられているようではダメ。大きな反省をしなければいけません。

 チームとしての守備もあるけど、まずは個です。自分の詰めの甘さが失点につながってしまったと思う。僕が後ろで試合に出る時はもちろん攻撃で違いを生みたいけど、とはいえセンターバックなので、一番大事なのは守備。今節の失点は改めて燃えさせてもらえるきっかけになったので、準備から見つめ直してやっていければ」

 いくつかのポジションで選手は入れ替わったが、方向性はブレていない。もっとも、残された時間は限られており、特に守備に関しては、個々が対応力を高めていく必要もあるだろう。

 自分たちのスタイルに自信を持って戦い抜く。そのためにも、5月11日の東京ヴェルディ戦(2-0)以来となる白星を早い段階で掴みたいところだ。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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