川崎フロンターレから海外初挑戦にして、プレミアリーグの名門へ――。高井幸大のトッテナム加入が話題だ。

　もっとも、世界的な知名度は決して高くない。「タカイとは一体何者だ？」といった声も聞こえてくるなか、米大手スポーツメディア『ESPN』が高井の特集記事を掲載。プレースタイルに関しては「守備時の冷静さと警戒心を保ちつつ、ボール保持時には後方からボールを配給する能力を備えたタカイは、まさに現代CBの典型」と切り出し、こう伝えている。

「アジアの選手が欧州で成功を収める上で、身長やフィジカルが障害となるケースが多かったなか、192センチの身長は大きな強みである。ただ、細身の体格はさらに強化が必要だ。また、タカイはベテランのような試合の読みを見せているが、プレミアリーグのペースには慣れるのに時間がかかるかもしれない」
【動画】早速着用！高井のトッテナムユニホーム姿

　同メディアはそのうえで、「アジアの有望な若手が、欧州トップクラブに直接移籍する例は滅多にない」と説明。先輩アジア人スターの歩みを振り返っている。

「現在、アジア最高のサッカー選手と言えるトッテナムの主将ソン・フンミンでさえ、最初はブンデスリーガの中位チームだったハンブルクで経験を積む必要があった。アジアから移籍し、欧州の主要クラブで即座に活躍した最後の選手は、おそらくシンジ・カガワ（香川真司）だろう。彼はセレッソ大阪からユルゲン・クロップ監督が率いるドルトムントに移籍し、２年連続ブンデスリーガ優勝を果たしたチームの中心選手となった」

　果たして、日本からやって来た20歳の俊英はどんな道を歩むのか。

「トーマス・フランク新監督のファーストチーム計画に組み込まれる可能性もある。タカイの契約は2030年まで有効であるため、急いで自分を証明する必要はほとんどないが、彼の急激な飛躍を考慮すると、プレミアリーグの重要な試合でトッテナムのユニホームを着用する日が、そう遠くない未来に訪れても不思議ではない」

　兎にも角にも、プレシーズンでのアピールが求められる。進化が止まらない高井。唯一無二の新たな挑戦に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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