山本は横浜FC戦でゴラッソを決める
[J1第20節]横浜FC 0-1 川崎/6月14日/ニッパツ三ツ沢球技場
雨と風が吹き荒れた三ツ沢。横浜FCと川崎の一戦のキックオフを待つ人々が何より注目したのは川崎の10番の帰還ではないか。
“川崎のキング”とも称される大島僚太が先発として戦列復帰したのである。多くの怪我に泣かされ、今季も途中離脱していた男が見せてくれる芸術的なプレーを多くの人が期待したに違いない。
もっともこの日はあいにくの天候で大島は本領発揮したとは言えず。それでもチャンスにも絡むなど、川崎スタイルを体現するキーマンが戻ってきたことが大きいのであり、横浜FC戦では、大島とダブルボランチを組んだ山本悠樹が眩い輝きを放った点も見逃せない。ACLエリートを経て覚醒しているとも言える山本は、この日も前半には自陣からワンタッチで左のマルシーニョの快足を活かす秀逸なロングパスで度肝を抜くと、後半には決勝弾を挙げてみせた。
センターサークルで相手のクリアボールを拾うと、ドリブルを開始。スルスルと相手DFの間をすり抜け“シュートとは力でなくコースでしょ”と言わんばかりのコントロールショットでネットを揺らす。まさにゴラッソであった。
ちなみに川崎所属2年目、G大阪時代も力を示していた27歳の山本は準優勝したACLエリートの戦いを経験して、見える世界が変わっているかのような活躍を示しているが、「見え方の精度の問題ですかね。これまでも(いろんなプレーの選択肢は)見えてはいましたが、確信的まではいかなかったものが今すごい確信を持って選べるようになっている」と語っていたのも印象深い。
弊誌コラムニストである川崎のレジェンド・中村憲剛は期待を込めて「山本悠樹はまだまだこんなものじゃない」と評していたが、底が知れないという点でも期待値はより上がる。
【動画】川崎・山本悠樹の決勝弾!!
雨と風が吹き荒れた三ツ沢。横浜FCと川崎の一戦のキックオフを待つ人々が何より注目したのは川崎の10番の帰還ではないか。
“川崎のキング”とも称される大島僚太が先発として戦列復帰したのである。多くの怪我に泣かされ、今季も途中離脱していた男が見せてくれる芸術的なプレーを多くの人が期待したに違いない。
もっともこの日はあいにくの天候で大島は本領発揮したとは言えず。それでもチャンスにも絡むなど、川崎スタイルを体現するキーマンが戻ってきたことが大きいのであり、横浜FC戦では、大島とダブルボランチを組んだ山本悠樹が眩い輝きを放った点も見逃せない。ACLエリートを経て覚醒しているとも言える山本は、この日も前半には自陣からワンタッチで左のマルシーニョの快足を活かす秀逸なロングパスで度肝を抜くと、後半には決勝弾を挙げてみせた。
センターサークルで相手のクリアボールを拾うと、ドリブルを開始。スルスルと相手DFの間をすり抜け“シュートとは力でなくコースでしょ”と言わんばかりのコントロールショットでネットを揺らす。まさにゴラッソであった。
ちなみに川崎所属2年目、G大阪時代も力を示していた27歳の山本は準優勝したACLエリートの戦いを経験して、見える世界が変わっているかのような活躍を示しているが、「見え方の精度の問題ですかね。これまでも(いろんなプレーの選択肢は)見えてはいましたが、確信的まではいかなかったものが今すごい確信を持って選べるようになっている」と語っていたのも印象深い。
弊誌コラムニストである川崎のレジェンド・中村憲剛は期待を込めて「山本悠樹はまだまだこんなものじゃない」と評していたが、底が知れないという点でも期待値はより上がる。
【動画】川崎・山本悠樹の決勝弾!!
また川崎のボランチには横浜FC戦では途中出場した橘田健人(27歳)、河原創(27歳)らが控えており、今季はトップ下起用が増えているが売り出し中のアカデミー育ち、大関友翔(20歳)もいる。
横浜FC戦の前半を終え、ベンチ前では久々の出場の大島と橘田が何やら会話していたが、橘田は「特に大切な話をしていたわけではなく『(久々の試合で)キツイですか?』みたいなことを言っていました」と笑ったが、それぞれ意見交換しながら切磋琢磨できる環境も大きいのだろう。
32歳の大島も無理は禁物だが、徐々に調子も上げてくるはずだ。もっとも今は彼に頼らずとも素晴らしい働きをするタレントが育っている。それは大島にとっても大きいことなのだろう。
かつて前述の中村を筆頭に、ポゼッションサッカーを展開するうえで、川崎には田中碧、守田英正ら“名ボランチ”が誕生してきた。
その系譜は今も続いている。横浜FC戦は川崎らしさは限られ、泥臭く勝ち切った試合でもあったが、Jリーグ切っての“ボランチ王国”であることが、改めて感じられるゲームでもあった。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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横浜FC戦の前半を終え、ベンチ前では久々の出場の大島と橘田が何やら会話していたが、橘田は「特に大切な話をしていたわけではなく『(久々の試合で)キツイですか?』みたいなことを言っていました」と笑ったが、それぞれ意見交換しながら切磋琢磨できる環境も大きいのだろう。
32歳の大島も無理は禁物だが、徐々に調子も上げてくるはずだ。もっとも今は彼に頼らずとも素晴らしい働きをするタレントが育っている。それは大島にとっても大きいことなのだろう。
かつて前述の中村を筆頭に、ポゼッションサッカーを展開するうえで、川崎には田中碧、守田英正ら“名ボランチ”が誕生してきた。
その系譜は今も続いている。横浜FC戦は川崎らしさは限られ、泥臭く勝ち切った試合でもあったが、Jリーグ切っての“ボランチ王国”であることが、改めて感じられるゲームでもあった。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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