柏レイソルは６月４日、ルヴァンカップ・プレーオフラウンド第１戦で東京ヴェルディと敵地で対戦。23分に中川敦瑛のゴールで先制すると、62分に久保藤次郎、90＋４分には垣田裕暉が加点し、３－０で勝利を飾った。

　快勝だったが、試合の序盤は相手にペースを握られた。リカルド・ロドリゲス監督が「最初の15分、20分ほど、なかなか自分たちのリズムが掴めなかった」と語れば、敵将の城福浩監督も「最初に失点するまでは、ほぼほぼ相手に何もやらせなかった」と振り返る展開だった。

　そんななかで先制点をアシストしたのが、久々の公式戦出場となったCBの三丸拡だ。FW仲間隼斗とのワンツーで左サイドを駆け上がると、正確な左足のクロスで中川のヘディング弾をお膳立てした。

「あの位置から僕が入っていくと、（相手が）なかなか掴みづらいところで、２人（仲間と小屋松知哉）が上手くスペースを開けてくれて、（ボールが）僕のところに入って。後はある程度、時間と余裕があったので、中の状況を見ながら、上げたら『決めてくれ』という感じでした」（三丸）
【動画】三丸拡→中川敦瑛でゲット！ 柏の先制点

　これまでサイドが主戦場だった三丸は今季、31歳にして初めてCBに挑んでいる。思うように出場機会を得られないなかでも、真摯にトレーニングに励んできた。

「初めてのポジションで、キャンプからずっと積み上げてきたものが徐々にチームにフィットしてきた。連戦もあるので、総力戦になればチャンスは絶対に来ると思っていました」

　果敢な攻撃参加、そして堅実なディフェンスでも貢献。攻守に存在感を放った背番号２は「特に守備は自分の特長です。同じポジションで他の選手にはない、どんどん前に関わっていくところを、守備もしっかりやりつつ表現できたのは良かったです」と胸を張る。

　チームは次戦、３点リードでホームでの第２戦に挑む。準々決勝進出に向け、極めて有利な状況だが、「まだ180分のうちの半分が終わっただけです」と三丸に緩みはない。そして個人としては「リーグ戦でもコンスタントに活躍できるように、日々、信頼を掴みとれるように取り組んでいきたいです」と意気込んだ。

取材・文●野口一郎（サッカーダイジェストWeb編集部）

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