能力の高さは１年目で証明した。成長の余地も大きい。すでに関心を寄せるクラブも増えてきた。そこに新王者も乗り出してきているようだ。

　ナポリ専門サイト『Sport Napoli』は５月29日、名将アントニオ・コンテの下で、今季のセリエAを制したナポリが、パルマに所属する日本代表GKの鈴木彩艶に注目していると報じた。

　昨年夏、シント＝トロイデンからパルマに移籍した鈴木は、GK大国と言われるイタリアで１年目からレギュラーの座を確保。リーグ戦38試合中、出場停止だった１試合を除く37試合でゴールマウスを守った。

　恵まれた身体能力と優れた反射神経を駆使したシュートストップや、高精度のキックを生かした攻撃参加など、モダンなGKとして鈴木は評価を大きく高めた。以前から注目していたマンチェスター・ユナイテッドをはじめ、世界的な強豪からの関心もたびたびうわさされている。

　そこにナポリも加わったという。Sport Napoliは「近年ゴールマウスで問題を抱えることもあったチームに新鮮な空気をもたらせる『興味深い補強』になるかもと、関心をもって考えている」と報じた。

「若いが素晴らしいクオリティに恵まれた彼は、他クラブの注目も引きつけている。だが、より深く検討しているのはナポリのようだ。クラブに近いソースは『検討中』と言っており、ギャンブルではなく将来に向けた真の保証となる守護神の獲得のために、冷静に動くことを望んでいると強調した」

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　同メディアは「まだ公式な交渉は始まっていない」としたうえで、「彼を獲得するアイディアは好奇心、そしてわずかばかりの懐疑心を誘っている」と続けた。

「この最初の調査が、真のオファーにつながるのか、それとも市場における数多くの試みのひとつのままとなるか、興味深いところだ。いずれにしても、スズキの名前が浮上した。ナポリが先を見据え、あまり予想されていなかったところにもクオリティを加えようとしていることを明確に示している」

　ナポリは28歳の正守護神アレックス・メレトの契約が今季いっぱいとなっている。ただ、以前から2027年までの延長が報じられているところだ。新王者でチャンピオンズリーグに出場するチャンスもあるとはいえ、控えの役割であれば、鈴木が移籍に向かうことはないかもしれない。

　確かなのは、この22歳の評価が右肩上がりということだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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