５月４日、私はスタンフォード・ブリッジで開催されたプレミアリーグ第35節、５位チェルシーと首位リバプールのゲームを取材した。

　前節、トッテナムを５－１で下したリバプールは５シーズンぶりのプレミア優勝を果たした。

　プレミアリーグでは、選手入場の際に対戦相手が花道を作って優勝チームを迎え入れる、“ガード・オブ・オナー”という伝統がある。これは強制ではないが、チェルシーは今回、リバプールに敬意を表した。

　しかし、スタンドのチェルシーファンたちは拍手を送らず、リバプールの選手たちに対してブーイングを浴びせていた。
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　試合は開始わずか３分に、エンソ・フェルナンデスが右足のシュートを流し込んでチェルシーが先制。その後は非常に拮抗した展開となったが、ホームチームは55分にジャレル・クアンサーのオウンゴールで追加点をゲット。リードを２点に広げる。

　その後、リバプールはフィルジル・ファン・ダイクのヘディングシュートで１点を返すも、後半アディショナルタイムにチェルシーのコール・パーマーがPKをきっちりと決めて、３－１でチェルシーが勝利した。

　リバプールにとって、この試合のトピックと言えば、遠藤航の今季プレミア初先発だろう。ワタルはいつも通りの安定していた。彼は危険なエリアを素早く察知し、ギャップを埋めてくれる。

　攻撃面でも印象的で、積極的に前線に飛び出すなど多くのプレーに絡んでいた。またビルドアップで彼がボールをロストすることはほとんどなかった。強いて課題を上げるなら、敵陣ボックス近くでの創造性が欠けている部分だろう。

　とはいえ、69分までプレーした彼のパフォーマンスは高く評価できる。

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー／1968年６月７日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA（全米大学体育協会）主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

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