2025年４月29日、FC東京対清水エスパルス戦を取材するうえでどうしても目を奪われてしまう選手がいた。清水の乾貴士である。

　言わずと知れたテクニシャンで、現役時代の小野伸二のようにプレーに華がある。そんな乾の繊細なボールタッチを見るだけで“ゾクッ”としてしまう。フットボールの神に愛された数少ないJリーガーなのだろうなと、勝手ながらそう思っていると、この日はなんと全２ゴールに絡む活躍を披露した。

　43分に敵陣のエリア内で倒されてPKを獲得すると、終盤の79分には華麗な股抜きからの右足弾でゴール。アウトサイドでひょいっと股抜きするあたりは流石で、やはり“魅せてくれる”。

　決して安くないチケットを購入して観戦に訪れたファン・サポーターを満足させるだけの技量を見せつけた乾はいわゆる“花形選手”である。そんな感想を本人にぶつけると、「いや、褒めすぎです。やめてください（笑）」と即否定されたが、怯まず次のような言葉を投げかけてみた。

「今のJリーグでお客さんを呼べる選手は重要で、今日はそれを乾選手が示してくれたのではないですか」
【画像】日本代表を応援する「美女サポーター」を厳選！