［W杯予選］日本 ２－０ バーレーン／３月20日／埼玉スタジアム2002

　森保ジャパン、ワールドカップ出場、おめでとう！ 勝てば決まるバーレーン戦で、最初はちょっと苦戦するかなと思ったけど、終わってみれば２－０の快勝。やっぱり強かったね。

　格の違いを見せたのは、シャドーで先発した久保。代表の選手はみんなスーパーだけど、そのなかでも久保は１つ抜けていると改めて思った。

　狭い局面でもボールを受けられるし、プレッシャーをかけられても前を向ける。自慢のテクニックで相手を翻弄。中だけでなく、外に張ってからも仕掛けられる。一つひとつのプレーに自信がみなぎっているよね。

　丁寧なラストパスで鎌田の先制弾をアシストすれば、自らもゴールを決めてみせる。意表を突くニアぶち抜き弾。僕も埼スタに行って、目の前で見たけど、あれは取れないね。小刻みのステップで、振りが小さい。キーパーからしたら読めないよ。

　バーレーンは日本をよく研究していたし、それなりに手強かった。でも、日本には久保がいる。序列は間違いなくトップだと思う。抜群の存在感だった。
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　あとは、鎌田のフィニッシュも素晴らしかったね。キーパーと１対１で、簡単に決めているように見るけど、あれはけっこう難易度が高いよ。ボールの上を叩いて、あえてワンバンドさせる。元ドイツ代表のエジルが得意としていたやつだよね。

　鎌田の非凡な技術が凝縮されていたと思う。それを、あの場面で成功させるんだから。めちゃくちゃ上手かった。

　久保や鎌田を見ても分かるとおり、今の日本代表は個の力が本当に際立っている。それをしっかりと引き出して、チームとしてまとめている森保監督の手腕も、さすがの一言。来年のワールドカップまで、どんな進化を遂げるか楽しみだよ。

【著者プロフィール】
岩本輝雄（いわもと・てるお）／1972年５月２日、52歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ／平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。

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