自身５度目のワールドカップ出場に向けて日々アップデートしている長友佑都が、意外な告白をした。過去の代表活動で若い世代の選手たちと会話をしても「僕が熱すぎて引かれる」ケースがあり、「自分が取り残されている感覚があった」というのだ。

「これまで（本田）圭佑、香川真司、長谷部（誠）さん、（川島）永嗣さんらと熱く語ってきた過去があります。でも、そこで後輩たちと話すと自分が熱すぎて引かれるというか、自分が取り残されている感覚がありました」

　しかし、今は違う。

「（代表活動中の）食事の席でも熱い話ができて、自分のエネルギーを受け入れてもらえる感覚があります。今日（代表練習初日の３月17日）もそういう話を後輩たちとして、すごく居心地がいいです。

浮いていた感があった自分がチームに馴染み始めた。それはとても嬉しいことです。暑苦しい話に付き合ってくれる後輩、仲間がいるのは本当に嬉しい。熱い想いが込み上げてきて多少空回りしている部分もありますが、そういう気持ちになれるのも日本代表ならではです」

　南野拓実は日本代表のポジティブな要素について「代表選手がヨーロッパで、しかもレベルの高い環境でプレーできている」ことを挙げた。厳しい世界で戦う、それが日常になったおかげでチーム力もアップしたと、南野は主張していた。

　この見解に長友も深く頷いて賛同していた。日常を変えれば「僕なんて普通になる」という。

「色んな意味で化け物たちと日常を過ごしていると、僕なんて普通になる。日本では僕がぶっ飛んでいるように見えるかもしれませんが、世界に出ると化け物はたくさんいる。それに彼らが慣れてきた。長友という生物に慣れてきた」

　それが嬉しいと長友は笑顔で言った。

　逞しさを増した日本代表は３月20日にバーレーン代表と戦う。勝てば８大会続けてワールドカップ出場が決定する一銭を前に、長友は「決めます」と力強く宣言した。

取材・文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

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