現地時間３月12日に開催されたチャンピオンズリーグ（CL）ラウンド16第２レグで、アトレティコ・マドリーは、レアル・マドリーとホームで対戦。敵地での第１レグは１－２で落としたなか、１－０で延長戦を含めた120分を終え、２戦合計２－２でPK戦に持ち込んだ末に敗れ、準々決勝進出を逃した。

　ビハインドで再戦に臨んだアトレティコは、開始わずか28秒でコナー・ギャラガーが得点。２戦合計で同点に追いつくが、勝ち越し点は奪えず、PK戦へ。すると、２人目だった。

　今季にマンチェスター・シティからアトレティコに加入したフリアン・アルバレスは、ネットを揺らしたものの、足を滑らせた際にボールに２度触れたとして、一転して失敗に。さらに４人目のマルコス・ジョレンテもクロスバーに当ててしまった結果、PKスコア２－４で涙をのんだ。

　ただ、アルバレスの２度蹴り判定を巡っては、議論が巻き起こっており、アトレティコ在任14年を数えるディエゴ・シメオネ監督も「映像を見た。主審はフリアンが軸足でボールに触れたと言っていたが、ボールは動いていない」と主張。よほど納得がいかないようで、記者たちに向けて「もし、フリアンが２回ボールに触れたのを見た人がいたら手を挙げてくれ」と呼び掛けた。

　一方で、敵将のカルロ・アンチェロッティは、「私たちが疑惑に気付いた時、審判はすでにVARでそれを検知していた。私が見たところ、彼は左足でセカンドタッチをしたと思う」と語った。
【動画】問題なし？２度蹴り？話題沸騰のPK

　また、『ESPN』などによれば、レアルの守護神ティボー・クルトワもこの話題に言及。「何か変だと思ったので、主審に直接言ったよ。その後にダブルタッチがあった事実が確認され、明らかに我々の方が有利になった。（アルバレスは）スリップしてボールに２度触れたんだ。２度触れちゃ駄目だ。不運だが、それがルールだ」と考えを伝えた。

　強気な発言で知られるクルトワはさらに、判定に不満たらたらのシメオネ監督を“口撃”。「被害者意識はうんざりだ。こういう出来事でいつも泣き言を言ってるな。スペインでもヨーロッパでも、審判は１つのチームを有利にしたいわけではない。彼らは明らかにプレーを見て、そのように笛を吹いた。彼らも人間であり、テクノロジーを使えば、それは明らかだ」と言い放った。

　今後のマドリー・ダービーに向けて、新たな火種を生んだと言えそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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