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エムバペのマンC戦ハットは試行錯誤の集大成。“CF化”を成功させたアンチェロッティの慧眼【現地発コラム】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2025年03月02日

「中央でプレーすれば、何度もボールに触る必要はない」

ここにきてゴールを量産しているエムバペ。(C)Getty Images

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 キリアン・エムバペがサンティアゴ・ベルナベウの奥の階段の一番上に姿を現すと、報道陣で埋め尽くされたミックスゾーンに「おー!」という珍しい声が響き渡った。マンチェスター・シティ戦でハットトリックを達成した彼は試合球を持って階段を下りた。

 チームメイトの寄せ書きを見る時間はまだなかったようで、「ここに来て話す必要があったからね」と笑顔で答えた。

 シティ戦でのエムバペのハットトリックの活躍は、カルロ・アンチェロッティ監督が約6か月間、試行錯誤してきた集大成でもあった。

 1点目と2点目は、レアル・マドリーのパスワークが炸裂した完璧な例であり、その中でエムバペが仕上げ役を完遂した。1点目は、自陣ゴールエリア内でボールを奪ったオーレリアン・チュアメニから始まる17本のパスを連続で成功させた末でのものだった。

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『Opta』によると、これほど多くのパス交換からシティが失点を喫したのは、2017年に24本を繋いでネットを揺らしたシャフタール以来のことだった。この一連のパスワークには、ここ数か月間、マドリーが手にした多様性がすべて詰まっていた。

 最初の16本のパスで相手を揺さぶった後、ラウール・アセンシオがゴール前に生まれたスペースを突いて縦パスを入れ、エムバペが右足ダイレクトで合わせてネットを揺らした。

 シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、試合後、簡潔明瞭にマドリーの攻撃を説明した。「相手が距離を詰めてきても、ボールをキープして、味方に繋いでいく。以前はそういったプレーをやや苦手にしていたけど、今のマドリーには相手を自陣に張り付かせてパスをつないでゴールを決める力がある」

 2点目にも多様性が内包していた。GKのティボー・クルトワからのフィードを皮切りに9本のパスを経て、ボールはエムバペに渡った。マドリーはコレクティブに動くチームへと変貌を遂げ、エムバペは、ピッチ中央でプレーする時間帯が増えるにつれ、爆発的な得点力を発揮している。それはフィニッシュワークに専念させるべく、左サイドに流れる傾向を是正したアンチェロッティの慧眼でもあった。

「中央でプレーすれば、何度もボールに触る必要はない。マークを外す動きとワンタッチだけでゴールを決めることができる。エムバペが最も優れているのは、マークを外す力とスピードだ」と指揮官はその狙いを語る。
 
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