アグレッシブな守備が光る
[J1第2節]鹿島 4-0 東京V/2月22日/県立カシマサッカースタジアム
鹿島にとっては鬼木達新体制での嬉しい初勝利だ。
開幕戦は敵地で湘南に0-1で敗れていた鹿島は、4-4-2のシステムは維持しつつ、開幕戦ではSBを務めた小池龍太を右サイドハーフに起用。さらにボランチではこの日はベンチ入りもしなかった知念慶に代え、樋口雄太を柴崎岳と組ませ、左サイドハーフでは松村優太を先発させた。
川崎時代同様に技術やボールを大事にするサッカーを目指す鬼木監督の下、今季新たな戦い方にチャレンジしている鹿島だが、この日、より光ったのは積極的な前線からのプレッシングや、2トップ、サイドハーフを活かしたサイドからの攻撃だった。
実際に鈴木優磨、レオ・セアラの2トップを起点に、相手を押し込んでミスを誘発。25分までにL・セアラが2ゴールを奪うと、42分にはL・セアラが得たPKを鈴木が落ち着いて決めて前半で3点のリードを得た。
そして後半には再び鈴木が強烈な一発でネットを揺らし、4-0での快勝を収めたのだ。
【動画】鹿島×東京Vショートハイライト
鹿島にとっては鬼木達新体制での嬉しい初勝利だ。
開幕戦は敵地で湘南に0-1で敗れていた鹿島は、4-4-2のシステムは維持しつつ、開幕戦ではSBを務めた小池龍太を右サイドハーフに起用。さらにボランチではこの日はベンチ入りもしなかった知念慶に代え、樋口雄太を柴崎岳と組ませ、左サイドハーフでは松村優太を先発させた。
川崎時代同様に技術やボールを大事にするサッカーを目指す鬼木監督の下、今季新たな戦い方にチャレンジしている鹿島だが、この日、より光ったのは積極的な前線からのプレッシングや、2トップ、サイドハーフを活かしたサイドからの攻撃だった。
実際に鈴木優磨、レオ・セアラの2トップを起点に、相手を押し込んでミスを誘発。25分までにL・セアラが2ゴールを奪うと、42分にはL・セアラが得たPKを鈴木が落ち着いて決めて前半で3点のリードを得た。
そして後半には再び鈴木が強烈な一発でネットを揺らし、4-0での快勝を収めたのだ。
【動画】鹿島×東京Vショートハイライト
試合後、鬼木達監督は「ホーム開幕戦ということで、選手たちが多くのサポーターの声援にしっかり応えてくれたと思います。前節の反省から、気持ちの部分もそうですし、戦う部分もそうですし、そこをしっかりやっていこうというなかで、前半からアグレッシブにやってくれた。その結果が表われたと感じています。選手の努力に感謝していますし、心強いサポーターに後押しされているなという試合でした」と振り返る。
その言葉通り、鬼木監督が川崎時代に技術とともに求めてきた、戦う、球際で負けない姿勢を、この日の鹿島は示したと言える。
湘南戦ではボールをつなぐことを意識しすぎたせいか、ミスも多く、カウンターを受けて守備でも後手を踏んだ印象だったが、この日は戦い方を整理して勝利につなげた。
指揮官も「つなぐ意識がないわけではない」と強調しながら、こう続けた。
「ただ相手との兼ね合い、狙いを持ちながら相手のストロングも出させないというのも必要だと思いますし、なおかつ、ストロングになる人を上手に活かすことで今日のような戦い方になったと思います。決してボールを握るとかをやめたわけではありません」
左サイドで積極的な仕掛けや裏へのフリーランランを見せたMF松村も「負けを引きずらずに一週間やれたことが結果につながったと思います」と話し、「まず取ってから前を向く」ことを意識し、鹿島が誇る強力2トップ(L・セアラ、鈴木)を活かす考えも共有されていたと説明する。
右サイドは前述したように守備面でも気を使える小池がサイドハーフに入ったことで、得点力を併せ持つSB濃野公人のオーバーラップをより引き出せた形でもあった。
もっとも鬼木監督による改革は、まだ始まったばかり。ボールを大切にし、攻撃でも守備でも魅せるサッカーはかなりレベルが高いもので、すぐに体現できるとは言い難い。今は結果を残しながら、一歩ずつ理想に近づいていく段階と言えるのだろう。
この日は開幕戦では右サイドハーフで先発した技巧派の荒木遼太郎の出番はなし。彼をチームにどう組み入れるかも今後のポイントに見える。
ただし、新しいサッカーに向けてチームにはポジティブな空気が流れている印象で、鹿島がどんなサッカーを見せてくれるのか、注目は高まっている。実際にピッチ上からはまだミスも多いが、ボールを大切にしながら攻めようとする意識も伝わってきており、球際で身体を張る姿勢もより打ち出されている。決して指針をブラさず、理想を追い求める指揮官の下、鹿島は少しずつだが変化していると評せるのだろう。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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その言葉通り、鬼木監督が川崎時代に技術とともに求めてきた、戦う、球際で負けない姿勢を、この日の鹿島は示したと言える。
湘南戦ではボールをつなぐことを意識しすぎたせいか、ミスも多く、カウンターを受けて守備でも後手を踏んだ印象だったが、この日は戦い方を整理して勝利につなげた。
指揮官も「つなぐ意識がないわけではない」と強調しながら、こう続けた。
「ただ相手との兼ね合い、狙いを持ちながら相手のストロングも出させないというのも必要だと思いますし、なおかつ、ストロングになる人を上手に活かすことで今日のような戦い方になったと思います。決してボールを握るとかをやめたわけではありません」
左サイドで積極的な仕掛けや裏へのフリーランランを見せたMF松村も「負けを引きずらずに一週間やれたことが結果につながったと思います」と話し、「まず取ってから前を向く」ことを意識し、鹿島が誇る強力2トップ(L・セアラ、鈴木)を活かす考えも共有されていたと説明する。
右サイドは前述したように守備面でも気を使える小池がサイドハーフに入ったことで、得点力を併せ持つSB濃野公人のオーバーラップをより引き出せた形でもあった。
もっとも鬼木監督による改革は、まだ始まったばかり。ボールを大切にし、攻撃でも守備でも魅せるサッカーはかなりレベルが高いもので、すぐに体現できるとは言い難い。今は結果を残しながら、一歩ずつ理想に近づいていく段階と言えるのだろう。
この日は開幕戦では右サイドハーフで先発した技巧派の荒木遼太郎の出番はなし。彼をチームにどう組み入れるかも今後のポイントに見える。
ただし、新しいサッカーに向けてチームにはポジティブな空気が流れている印象で、鹿島がどんなサッカーを見せてくれるのか、注目は高まっている。実際にピッチ上からはまだミスも多いが、ボールを大切にしながら攻めようとする意識も伝わってきており、球際で身体を張る姿勢もより打ち出されている。決して指針をブラさず、理想を追い求める指揮官の下、鹿島は少しずつだが変化していると評せるのだろう。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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