ドイツ育ちの17歳ニック・シュミットが日の丸を背負い自身初の国際大会へ。ロールモデルは遠藤航と田中碧「素晴らしいプレースタイル。そこはコピーしたい」
カテゴリ:日本代表
2025年02月04日
急ピッチで仕上げていく構想も浮上
日本人の母とドイツ人の父を持ち、ドイツ北部のハンブルグで生まれ育った男がU-20日本代表の一員として新たなチャレンジをスタートさせている。ザンクトパウリのU-19チームでプレーしている17歳のMFニック・シュミットだ。
地元の強豪クラブ、ザンクトパウリに加入したのは7歳の時。展開力と守備力に秀でた“6番”タイプのボランチとして技を磨いてきた。ドイツを拠点にし、生まれ育った国の代表を目ざしたとしても不思議ではなかったが、埼玉県内にある祖父母の家を何度も訪れたことや、家で母が作った日本料理を口にし、“日本代表”に憧れを持つのは自然の流れだった。
そのなかで協会スタッフの目に留まり、昨年10月のU-18日本代表に招集されて初めて日の丸を背負うことに。スペイン遠征でチームを率いた船越優蔵監督の評価を勝ち取り、翌11月にはひとつ上のU-19日本代表のメキシコ遠征でメンバー入りを果たした。
わずか2度の活動で実力をアピールし、今年2月14日に初戦を迎えるU-20アジアカップ(今年9月に開催されるU-20ワールドカップのアジア最終予選も兼ねる)に挑むU−20日本代表に招集。23人のメンバーで海外組はFW道脇豊(ベフェレン)とシュミットだけ。大きな期待を背負い、2月1日から千葉県内で行なわれている事前合宿に参加している。
U-20世代の活動には1度しか加わっておらず、仲間の特徴を知るのはまだまだこれから。コンビネーションの成熟も発展途上で、チーム戦術の理解を深めている最中だ。初めての対外試合となった4日のトレーニングマッチ(対AC長野パルセイロ/45分×3本/3-1)では2本目の35分から出場。4-2-3-1のボランチに配され、高いキック精度を武器に違いを生んだ一方で、いくつかの課題を残した。
守備面では周りと呼吸が合わず、プレスをかけるタイミングが噛み合わない。ボールを奪いにいくシーンでは判断に迷いがあり、潰し屋としての本領を発揮できなかった。それでも徐々にアジャストし、3本目の半ばからは中盤でゲームをコントロールする場面が増加。全体的に見れば、満足いくパフォーマンスではなかったかもしれないが、連係面を高められれば、より持ち味を発揮できるだろう。
【画像】ワールドカップの出場権をかけてアジアカップに挑むU-20日本代表招集メンバーを一挙紹介!
地元の強豪クラブ、ザンクトパウリに加入したのは7歳の時。展開力と守備力に秀でた“6番”タイプのボランチとして技を磨いてきた。ドイツを拠点にし、生まれ育った国の代表を目ざしたとしても不思議ではなかったが、埼玉県内にある祖父母の家を何度も訪れたことや、家で母が作った日本料理を口にし、“日本代表”に憧れを持つのは自然の流れだった。
そのなかで協会スタッフの目に留まり、昨年10月のU-18日本代表に招集されて初めて日の丸を背負うことに。スペイン遠征でチームを率いた船越優蔵監督の評価を勝ち取り、翌11月にはひとつ上のU-19日本代表のメキシコ遠征でメンバー入りを果たした。
わずか2度の活動で実力をアピールし、今年2月14日に初戦を迎えるU-20アジアカップ(今年9月に開催されるU-20ワールドカップのアジア最終予選も兼ねる)に挑むU−20日本代表に招集。23人のメンバーで海外組はFW道脇豊(ベフェレン)とシュミットだけ。大きな期待を背負い、2月1日から千葉県内で行なわれている事前合宿に参加している。
U-20世代の活動には1度しか加わっておらず、仲間の特徴を知るのはまだまだこれから。コンビネーションの成熟も発展途上で、チーム戦術の理解を深めている最中だ。初めての対外試合となった4日のトレーニングマッチ(対AC長野パルセイロ/45分×3本/3-1)では2本目の35分から出場。4-2-3-1のボランチに配され、高いキック精度を武器に違いを生んだ一方で、いくつかの課題を残した。
守備面では周りと呼吸が合わず、プレスをかけるタイミングが噛み合わない。ボールを奪いにいくシーンでは判断に迷いがあり、潰し屋としての本領を発揮できなかった。それでも徐々にアジャストし、3本目の半ばからは中盤でゲームをコントロールする場面が増加。全体的に見れば、満足いくパフォーマンスではなかったかもしれないが、連係面を高められれば、より持ち味を発揮できるだろう。
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シュミットの状態に関しては船越監督も把握しており、長野戦後には今日の試合を踏まえたうえで、明日以降に個別で羽田憲司コーチとトレーニングを行なう可能性を示唆。開幕まで残された時間は限られているが、急ピッチで仕上げていく構想も浮上している。
そんなシュミットの憧れは田中碧(リーズ)と遠藤航(リバプール)。イングランドで戦う日本代表の主軸を参考に、より高みを目ざしていると話す。
「彼らがロールモデル。素晴らしいプレースタイルを持っているので、僕もそこはコピーしようとしている」
日本代表として初めて挑む国際大会でどんなプレーを見せるのか。3年後のU-20ワールドカップにも出場できる資格を持つ俊英の冒険はまだ始まったばかりだ。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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そんなシュミットの憧れは田中碧(リーズ)と遠藤航(リバプール)。イングランドで戦う日本代表の主軸を参考に、より高みを目ざしていると話す。
「彼らがロールモデル。素晴らしいプレースタイルを持っているので、僕もそこはコピーしようとしている」
日本代表として初めて挑む国際大会でどんなプレーを見せるのか。3年後のU-20ワールドカップにも出場できる資格を持つ俊英の冒険はまだ始まったばかりだ。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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