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「リバウドの代わりならできる」ネイマールの発言を発端にセレソンの新旧10番対決が勃発!実際はどっちが上か? 伝説的サッカー解説者の言葉がすべて【現地発】

カテゴリ:ワールド

リカルド・セティオン

2025年02月01日

「私の代わりは誰にもできない」

セレソンで10番を背負ったリバウド(左)とネイマール(右)。(C)Getty Images

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 リバウドとネイマール。どちらもセレソンの10番をつけた選手だが、いま彼らのSNS上のやり取りが、ブラジルを賑わしている。
 
 事の発端はすべてロマーリオから始まった。ロマーリオは現在、ブラジルの上院議員を務めているが、政治以外でも多方面で活躍している。いまだビーチサッカーをプレーし、自身のキャリアの映画を作り、ユーチューブ・チャンネル『ロマーリオTV』を配信している。
 
 ロマーリオはこの番組に、ネイマールをゲストとして招待した。エピソードタイトルはDe Cara com o Cara(フェイス・トゥ・フェイスの意味)。2人のスターの対談を多くのファンが視聴、再生数は数日で370万回に達した。
 
 歯に衣着せぬロマーリオは、ネイマールにあらゆる質問を浴びせた。バルセロナのこと、パリSGのこと、メッシのこと、エムバペのこと……。
 
 なかでもロマーリオの変わらぬ悪童ぶりが発揮されたのは、こんな質問だ。
「2002年ワールドカップ優勝チームのなかで、ロナウド、ロナウジーニョ、リバウドの誰とだったら代わりにプレーできる?」
 
 この質問にネイマールはこう答えた。
 
「リバウドの代わりだったらできるんじゃないかな?」
 
 リバウドは穏やかな性格で滅多に騒ぎを起こさない人物。しかし、どうやらこのネイマールの発言には我慢ならなかったようだ。自身のインスタグラムに2002年に勝ち取ったワールドカップを掲げる自分の写真と、大会で決めた5ゴールの動画を投稿。そして、次のような文章を添えた。
 
「ベストの状態ならば2002年ワールドカップで私の代わりにプレーできただろうと、ネイマールが言っていると耳にした。正直、彼の才能と実力は認めるし、あのチームでもプレーできる力はあっただろう。だが、私の代わりにプレーするとなると、話は別だ。彼に対する尊敬と称賛の気持ちは十分にあるが、100%の確信を持ってこれだけは言える。君には無理だ。あのときの私は、世界タイトルを獲得することに集中し、決意を固め、すべてに貪欲だった。どれだけ優れた選手であろうと、あの時の私の代わりは誰にもできない。大きな愛と尊敬の念を込めて、そう伝えたい。彼(ネイマール)が世界チャンピオンになるために、どれほど懸命に戦ったかを知っている者として」

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 これに対してネイマールも応酬。リバウドと言ったのは単に、候補に挙がった3人のうち、ロナウドとロナウジーニョはアンタッチャブルだったからだと明言した。
 
「落ち着いてくれ、友よ。これまでワールドカップに出場したブラジルの選手は全員が100%の集中力で全力を尽くしている。その中には目標を達成した選手もいたが、残念ながらそうでない選手もいた。それがサッカーだ。僕は常にあなたを尊敬してきたし、あなたがブラジルサッカーに与えた功績を奪うつもりはない。ただ、3人の間での選択だっただけだ。あなたも僕がロナウドとロナウジーニョに代わることを望んではいないだろう?(笑い顔の絵文字)」
 
 リバウドが上か、ネイマールが上か? 新旧10番の対決。全盛期はどちらが優れていたのか? この論争はブラジル中を巻き込んだ。
 
 リバウドは98年、02年と2回のワールドカップ決勝でプレーし、02年は世界チャンピオンに輝いている。日韓ワールドカップでブラジルを率いたスコラーリ監督は、ロッカールームで選手たちにこう命じていた。
 
「行き詰ったらリバウドにボールを回せ」
 
 ブラジルに対するマークが非常にきつく、ロベルト・カルロス、ロナウジーニョ、ロナウドにボールが渡らず、ブラジルは窮していた。その唯一の解決策がリバウドだった。彼にボールを出せば、どうにかしてくれる。実際、その戦い方でブラジルは優勝した。
 
 1999年にはバロンドールとFIFA最優秀選手賞を獲得。20世紀の偉大なサッカー選手100人にもリバウドは選ばれている。
 
 一方のネイマールは、代表で得たタイトルはオリンピックの金メダルのみだ。大金と超豪華な待遇に惹かれてサウジアラビアに渡ったが、怪我にも見舞われ、1年半ほとんどプレーすることなく結局は退団となった。
 
 ブラジル人の思いは、グローボTVの伝説的サッカー解説者、ガルバオ・ブエノの言葉に集約されるだろう。彼もまたこうSNSに投稿した。
 
「落ち着けネイマール、君は優秀だが、リバウドは君よりずっと多くのストーリーを持っている」
 
 そしてネイマールのとんでもなく失礼な発言に対し、非常に紳士的に対応したとリバウドを称賛した。
 
 こうしたネイマールの考え方が、ブラジル代表の現在の不調にもつながっているのかもしれない。彼らは2002年にセレソンがどうやって勝ったのかを忘れてしまった。
 
 これが一番の問題だ。
 
取材・文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
 
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/1963年8月29日生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。ジャーナリストとし中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材した後、社会学としてサッカーを研究。スポーツジャーナリストに転身する。8か国語を操る語学力を駆使し、世界中を飛び回って現場を取材。多数のメディアで活躍する。FIFAの広報担当なども務め、ジーコやカフー、ドゥンガなどとの親交も厚い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授として大学で教鞭も執っている。

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