前節アメリカ戦で左肩を脱臼したハメス・ロドリゲスについては、出場を危ぶむ声もあったが、キャプテンとしてスタメン出場を果たした。
試合は、序盤からコロンビアが攻勢に立つ。ファン・ギジェルモ・クアドラードが右から積極的に仕掛け、ハメスは主に左に陣取りながらも、状況を見て中央、右へポジションを移し、落ち着いたプレーでチャンスを創って、またフィニッシュにも絡んだ。
11分、素早い攻めからCKを得たコロンビアは、ハメスが蹴ったボールをカルロス・バッカが合わせて先制。アメリカ戦のクリスティアン・サパタ同様、CKからミラン所属の選手がファーストゴールを決めた。
もうひとつアメリカ戦と同じだったのは、2点目をハメスが決めたことだ。ただし、今回はPKではなく、流れのなかからのもの。30分、右から抜け出したバッカ→中央のエドウィン・カルドナと繋がり、左でパスを受けたハメスは、冷静にGKフスト・ビジャールを破った。
2点をリードされたパラグアイは、MFミゲル・アルミロンが頻繁にボールに触れて攻撃を創り、反撃を試みる。3度のFKでチャンスを得たが、オフサイド判定、クロスバーに阻まれて追撃のゴールはならなかった。
後半は流れのなかでもパラグアイが盛り返し、ペナルティエリア手前まで再三迫る。セットプレーでの強さは相変わらずで、CKからオスカール・ロメロが惜しいヘディングシュートを放ったりもした。
リードしているコロンビアは無理をしないものの、チャンスを見るや速く分厚い攻めを披露。70分にはクアドラードを起点に、ピッチを広く使ってパスを繋ぎ、ハメスの技巧的なラストパスからバッカがゴールネットを揺らすも、これはオフサイドと判定された。
その直後、攻勢に転じたパラグアイは、交代出場のビクトール・アジャラが中盤から思い切ったロングシュートを放ち、ボールはゴール左隅に吸い込まれた。
以降、疲労もあってか、両チームともにライン間が広がり、またチェックも甘くなったことで、1点を追って勢い付いたパラグアイ、地力で勝るコロンビアが、交互に迫力ある攻めを見せ、互いに数度の決定機を得る。
80分にパラグアイがロメロを2度目の警告による退場で欠いても、この流れは変わらなかったが、最後まで次の1点は生まれず、試合は終了した。
コロンビアは2勝目でグループステージ突破を決定。一方、パラグアイは最終節、勝利だけを求めて開催国アメリカの戦いに臨むこととなった。
◎コパ・アメリカ・センテナリオ
グループステージ(6/7)結果&順位
◇グループA
アメリカ 4-0 コスタリカ
得点:クリント・デンプシー(9分)、ジャーメイン・ジョーンズ(37分)、ボビー・ウッド(42分)、グラハム・ズシ(87分)
コロンビア 2-1 パラグアイ
得点:コ=バッカ(11分)、ハメス(30分) パ=アジャラ(71分)
順位:1位コロンビア(勝点6)、2位アメリカ(勝点3)、3位パラグアイ(勝点1)、4位コスタリカ(勝点1)
