ファイナル進出に、ブラジル女子のアンジェリーナが喜びをあらわにしている。FIFA（国際サッカー連盟）の公式サイトが伝えた。

　ブラジルは現地８月６日にパリ五輪の準決勝でスペインと対戦。出場停止のマルタ、負傷中のラファエレとタミレスを欠くなか、４－２で完勝した。

「私たちは正しい道を歩んでいます」

　スペイン戦は腕章を巻いて先発した24歳のMFは、チームの戦いぶりに手応えを示す。

「私たちは結果を出し始めていて、人々は新しいブラジルを見ることになるでしょう。スペインは素晴らしいチームでしたが、私たちはゲームプランをよく理解し、何をすべきかを分かっていました。勝利を目ざしてやってきて、それを成し遂げました。すべての試合で準備を整えてきましたが、この試合では間違いなくこれまでで最高のプレーをしました」

　決勝の相手はアメリカ。「ずっと金メダルを夢見てきました。それが私たちの目標で、そして今、それを実現するチャンスが訪れたのです」と奮い立つ。ブラジル人の両親のもと、ニュージャージー州で生まれたアンジェリーナにとっては特別な一戦になるだろう。
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　ブラジル女子はまだ五輪で金メダルを手にしたことはない。過去に二度、決勝に進んだが、いずれもアメリカを相手に敗れている。2004年のアテネ大会と、続く08年の北京大会だ。

　今大会も10番を背負う38歳のマルタは、アテネと北京の両大会を経験。誰もが認めるレジェンドは、“三度目の正直”に意欲を燃やしているはずで、その想いをアンジェリーナも汲み取っている。

「正直に言うと、マルタが欠場していたので、私たちは彼女のために戦いました」と、マルタが出場停止で不在だった準々決勝のフランス戦、準決勝のスペイン戦を振り返り、こう続ける。

「彼女を素晴らしい形で送り出したいんです。マルタと一緒にプレーすることは私の夢で、それが実現しました。オリンピックの決勝でもそれができるなんて、まさに完璧です」

　出場停止が明けるマルタは、今大会を最後に代表からの引退を表明している。憧れの存在と共に、アンジェリーナは悲願の金メダルを獲得できるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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