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仙台加入からちょうど1年。長澤和輝が首位エスパ撃破の千金弾。サポーターから“先生”と親しまれる32歳MFは「まだまだ頑張らなくちゃいけない」

カテゴリ:Jリーグ

小林健志

2024年08月04日

指揮官も称える熟練のゲームコントロール

攻守の両局面でタフに戦う長澤。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

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[J2第25節]仙台 2-1 清水/8月3日/ユアテックスタジアム仙台

 昨年8月3日、J1名古屋からJ2仙台へと完全移籍したMF長澤和輝。あれから1年が経過した今年の8月3日に行なわれたJ2第25節・清水戦。上位対決となり、1万9007人の超満員で沸いたユアスタでの大一番で、大仕事をやってのけた。

 試合は1-1で折り返し、後半に入って迎えた52分だ。この日は前半は左サイドハーフ、後半は右サイドハーフでプレーしたFW中島元彦がクロスを入れる。これは清水DF北爪健吾にはね返されるが、こぼれ球を拾った長澤が左足を振り抜く。

「その前に実は1回こぼれ球があって、左足を振ったんですけど、ちゃんと当たらずで、次は何とか枠に飛んでくれと思ったのですが、うまく相手に当たってくれてラッキーゴールでした」と謙遜しながら語った通り、相手DFに当たってコースが変わり、ゴールへと吸い込まれた。

 長澤のリーグ戦でのゴールは、浦和在籍時の2020年10月18日、仙台に6-0で勝利した際の先制ゴール以来、4年ぶり。公式戦では名古屋在籍時の2021年6月9日、天皇杯2回戦・三菱水島FC戦で、5-0で勝利した際のゴール以来3年ぶり。

 このゴールが決勝点となり、2-1で清水に勝利。試合前の段階で首位だった清水は2位へ後退し、仙台の順位は6位と変わらなかったが、J1昇格プレーオフ圏外の7位以下を勝点5差に広げ、昇格争いに踏みとどまる大きな勝利となった。

 この日の長澤は決勝点だけでなく、中盤で攻守の要として奮闘した。森山佳郎監督は「かなりゲームの流れをコントロールしてくれて『行く、行かない』『攻める、攻めない』『ボールを保持するのか、刺しにいくのか』みたいなところをコントロールしてくれていました」と長澤のプレーを称えた。
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 森山監督は試合前の練習後に、「これまではハイプレスのスイッチを1試合で20回くらい入れられていたのが、今は10回でもきつい」と、厳しい暑さのなかでハイプレスだけに頼る戦いに限界を感じていたことを明かし、少し低い中盤でボールを奪うミドルプレス、ミドルブロックとの併用にトライ。中断期間中に山形との練習試合などを通じて、その完成度を上げていた。そんななかで攻守の舵取り役を担ったのが長澤だった。

「相手が揃っていない時に攻撃を完結させるカウンターは強みでもあるのですが、自分たちが守備に走らされている時間が長いと、カウンターが完結しなくてまた相手にすぐボールを渡して、自分たちの守備の強度が下がって来ます。

 攻守のバランス、全員の状況を見て、『ここは攻めないで1回ボールを持とう』とか『ここは選手を走らせよう』とか僕だけじゃなく全員で意識してゲームコントロールできてくると、攻守において効率的に強度を出してプレーできます」

 ゲームコントロールの大切さを知る長澤が、うまく攻守のバランスを取り、攻撃に傾斜し過ぎず、防戦一方にもならなかったことが非常に大きかった。

「予定では松下(佳貴)も状態が悪くないので、どこかで代えてということも考えていたのですが、ちょっと代えづらかったです。最後、工藤蒼生を相手の2センターフォワードの前で頑張って掃除させたかったので、松井を代えるか長澤を代えるか迷いましたけれども、今日は和輝が最後まで要るなと思いました」と判断した森山監督は、32歳とベテランの域にさしかかっている長澤をフル出場させた。

「交代かと思ったら、最後まで残れと言われて、ちょっときつかったのですが、まだまだ頑張らなくちゃいけないと思います」と、長澤は最後まで集中力を切らさずにゲームコントロールし続け、勝利に大きく貢献した。
 
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