［天皇杯３回戦］湘南 １－０ 東京V／７月10日／レモンガススタジアム平塚

　７月10日に行なわれた天皇杯３回戦で、東京ヴェルディは湘南ベルマーレと敵地で対戦し、０－１で敗れた。

　シュート数は湘南の５本に対し、東京Vは13本と２倍以上もあった。それでも１点が遠かったなか、東京Vの城福浩監督が「後半の最後のようなバトルを、リーグ戦ではみんなでやれるようにしたい」と振り返ったように、終盤の猛攻は凄まじかった。

　その湘南戦では途中出場ながら、チームの攻撃を活性化させたのが山田剛綺だ。81分に投入された背番号27は、170センチとFWとしては小柄だが、自慢のジャンプ力とフィジカルで競り合いに勝てば、相手DFの背後に抜け出してボールを引き出すなど、前線で起点になっていた。
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　山田剛がピッチに入ったことで、攻撃のギアが一段階上がった印象もあった。筆者が感じたことを本人に伝えると、23歳のFWは「自分の特長は抜け出すところだったり、競り合いも自分の間合いなら負けない自信があるので、そういうところを出せたのは良かった」と手応えを口にする。

　とはいえ、山田剛は89分に決定機を迎えるも、ボックス内で打ったボレーシュートを枠上に大きく外してしまった。最後の“質”は今後の課題と言えるだろう。

「いつもの練習なら、もうひとつ待って打っていたのかなと思いますけど、キーパーが来ているのが見えて、ワンテンポ早くなってしまい、（ボールを）下からすくい上げてしまった。フォワードとして結果が残せなかったことも含めて、もう一回反省をして、真摯に向き合ってやっていかなければいけない」

　J１リーグでは21節の横浜F・マリノス戦、22節のセレッソ大阪戦と、山田剛は直近の２試合でスタメン起用されている。しかし「自分はスタートの選手だと思っていない」とし、「得点という結果はほしいけど、やっぱり自分の価値を上げられるのはチームが勝つことだと思っているので、とにかく今はチームで求められている守備だったり、自分の強みを発揮して、勝利にひとつでも多く貢献できるようにやっていきたい」と気合いを入れる。

　東京Vは中３日で迎える23節で、J１首位のFC町田ゼルビアをホームで迎え撃つ。山田剛がチームに勝利をもたらす存在になれるか注目だ。

取材・文●金子徹（サッカーダイジェスト編集部）

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