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ジレンマに陥る恐れもあるポジショニング。なでしこジャパンの長谷川唯は組み立ての局面で降りるべきか、前で待つべきか。本人の答は?【パリ五輪】

カテゴリ:女子サッカー

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2024年07月11日

「優先順位は持っています」

長谷川のポジショニングはチームにとって肝になるはず。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 2024年7月10日、なでしこジャパンがヴィアマテラス宮崎とのトレーニングマッチ(30分×3本)を実施。トータルスコア5-0と勝利した試合で着目したのは、3-4-2-1システムのボランチで1、2本目にフル出場した長谷川唯のポジショニングだ。

 彼女が最終ラインからどうボールを引き出し、前線にどう展開するか、そのあたりに注目していた。ただ、まだ全体練習3日目ということでそこまで動きにキレはなく、長谷川自身も「今季初めての試合でフィーリングを大事にして入りました。今日はまず動けるか、無理をきかせて走るところを重点にやりました」と話していた。

 とはいえ、パリ五輪で金メダルを目指すうえで長谷川のパフォーマンスは大きな鍵になる。できれば避けたいのは最終ラインに吸収される形で、理想は高めのポジションで攻撃に専念させたい。そういう視点でトレーニングマッチを見ていたが、この日は低めのポジションにいる時間帯が多いように感じた。

 そこで次の質問を本人にしてみた。

「長谷川選手が最終ラインの近くに降りた時はパスが回っていました。ただ、長谷川選手がそのあたりにいると、相手は楽です。長谷川選手が前にいないので。実際、ポジショニングについてはどう考えてプレーしていましたか」
 
 彼女の答はこうだった。

「今日の1本目は下がってビルドアップに参加しました。ただ、2本目はちょっと形を変えたところもあったせいか、前のほうで待つシーンが多くて。シービリーブスカップのアメリカ戦でもそうだったんですけど、前で待つとボールに触れなかったり、良いテンポでボールをもらえなかったりします。その状況下で、降りるのか前に行くのかの割合をどうするかは考えないといけません」

 降りればボールに触れるけど相手ゴールには遠くなるが、ボールが来なければ前で待っていても意味がない。チーム内で長谷川の役割を明確にしないと、彼女はジレンマに陥る恐れもあるということだろうか。

 そんなことを考えていると、長谷川は「そもそも」と言葉を継いだ。

「そもそも前で待ってボールに触れないのであれば、降りるのが第一という優先順位は持っています。そこはチームのビルドアップの流れを見て判断したいです」

 長谷川の状況判断に味方がどう応じるか。長谷川のプレー云々よりも、そちらのほうが明らかに重要だ。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集部)

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