• トップ
  • ニュース一覧
  • 難敵デンマークに快勝で8強入りのドイツ。随所で光る36歳ナーゲルスマンの好采配【現地発コラム】

難敵デンマークに快勝で8強入りのドイツ。随所で光る36歳ナーゲルスマンの好采配【現地発コラム】

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2024年07月02日

「ここ最近の大会のなかで最高に素晴らしい雰囲気」

指示を出すナーゲルスマン監督。(C)Getty Images

画像を見る

 開催国ドイツが決勝トーナメント1回戦で難敵デンマークを2-0と下し、EURO2016以来となるベスト8進出を果たした。

 普段は《黄色の壁》となるドルトムントのゴール裏にはこの日、《白の壁》が出現し、チームのアクションに呼応する形で大きな声援と拍手でチームを支え続けていた。

 雷雨で試合が中断した時でも、楽しそうに歌い、ビデオ判定の場面では盛り上げのコールが自然発生的に起こる。ヨズア・キミッヒが「ここ最近の大会のなかで最高に素晴らしい雰囲気」と感慨深げに振り返ったほど、ドイツファンはチームの力になっていた。

 このデンマーク戦ではユリアン・ナーゲルスマン監督らしさが随所にみられた。チームとしてレベルの高いデンマークの組織的な守備を崩すには、より守備ラインの裏へ走りこむ選手が必要。そこでレロイ・ザネを今大会初スタメンで起用した。

 また、スイス戦で値千金の同点ゴールをアシストしたダビド・ラウムもスタメンに。両サイドをワイドに保ちながら裏を狙い、相手守備間にスペースを作り出すのが狙いだった。
【PHOTO】EUROで躍動する名手たちの妻、恋人、パートナーら“WAGs”を一挙紹介!
「試合開始から20~25分は今大会でもベストパフォーマンス」とナーゲルスマンが振り返るほどにデンマークを押し込んだ。スペースを素早く見つけ深みのある攻撃で追い込んでいく。あわやというシーンも連続で作り出し、ゴールが生まれるのは時間の問題という雰囲気さえあった。

 だが、サッカーはそう簡単にはいかない。キャスパー・ヒュルマン監督率いるデンマークは守備ラインを勇敢に高く上げ、選手間の距離をコンパクトにすることで攻撃の起点となるスペースをつぶすことに成功。ドイツは少しずつ攻めあぐね、ミスパスも見られるようになってくる。

 勝てない時期のドイツというのは、いい時間帯にゴールが決まらず、少し流れが悪くなった時にあっさりと失点を喫し、そこからずるずる負ける試合が多かった。だが今大会のドイツはここで崩れない。

 ナーゲルスマンは後半、ボランチのロベルト・アンドリヒを守備ラインへと下げ、3バック気味にして、デンマーク攻撃陣を明確にマークすることでセカンドボールへの対処を改善させた。中盤ではトニー・クロースをセンターに両サイドをよりワイドに位置取りし、パスの展開を素早くさせ、5バックで守るデンマークの中盤わきにできるスペースをより有効活用できるようになっていく。
 
【関連記事】
「世界で3本の指に入る」長谷部誠、かつて“喧嘩”したDFの成長に驚き!「やんちゃで荒削りだった」
「衝撃だ。キム・ミンジェの残留理由は売れないからだと?」伊藤洋輝加入で苦境の韓国代表DF、“不良債権”との指摘に韓メディアが啞然!「レギュラー争いで押し出されたが...」
「信じられないほど役立たず」「二度と招集するな」無得点で大会終了...ベルギー主砲ルカクにファン激怒!「ラウンド16で最悪の選手だった」【EURO】
「挑発された」長谷部誠が衝撃告白! 本田圭佑が「性格悪い」と非難したDFと喧嘩した過去を明かす!「まだ相当若かった」
「めちゃくちゃ怖かった」中村敬斗が初対面で“ビビった”日本代表戦士を告白「お願いしますって言いに行ったら...」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ