４月17日（現地時間）、ブンデスリーガ第30節でドルトムントはハンブルクをホームに迎え討ち、３-０の勝利を収めた。
 
　序盤からホームチームがボールを保持し続ける展開となったが、11位のハンブルクはミュラーの効果的なプレーで、カウンターから幾つかチャンスを作り、惜しいフィニッシュにも結び付ける。
 
　35分には、ベンダーのバックパスをカットしたシップロックが決定的なチャンスを掴んだが、逆サイドに流そうとしたところをフンメルスにブロックされ、チャンスを活かすことができなかった。
 
　対して、守備時の戻りが速いアウェーチームを攻めあぐねていたドルトムント。守備も前述のピンチを含め、軽いプレーが目立っていたが、38分にようやく、この悪い流れを変えることに成功する。
 
　CKからプリシッチ→香川→フンメルスと繋ぎ、フンメルスのダイレクトのパスをペナルティエリア内で受けたプリシッチが、切り返しからの素早いシュートで、GKとゴールポストの間を射抜いた。
 
　先制して楽になったドルトムントは、さらに６分後、ギュンドアンのパスで左サイドを抜け出したラモスが持ち込み、切り返しからDFクレーベルをかわしてシュート。ボールは逆サイドのサイドネットに突き刺さった。
 
　後半も開始直後から攻勢に出たドルトムントは52分、ラモスのパスを中央で受けた香川がゴールへ突進。これを止めようとペナルティエリアを飛び出したGKアドラーが香川の足を払って倒し、一発退場を食らう。
 
　２点リードのドルトムントが数的優位に立ったこの時点で、ほぼ勝負は決まったと言っても良かった。さらにこの後、ハンブルクは77分にエクダルが左足を痛めて倒れたが、すでに交代枠を使い切っていたため、以降は９人でのプレーを余儀なくされた。
 
　そんななか、右SBでスタメン出場したハンブルクの酒井は、何とか流れを変えようと守備で奮闘し、機を見ては前線に上がり、そしてボールカットからドリブルで持ち込んでチャンスを作ろうと試みたが、努力は報われなかった。
 
　86分、左サイドで反転して中央に切れ込んだ香川が、ライトナーとのパス交換から強烈なシュートを放ち、GKが弾いたところをラモスが詰め、ドルトムントはダメ押しの３点目を挙げた。
 
　その後、主審がアディショナルタイムをとることなく試合は終了。ドルトムントは、リーガでは２試合ぶり、公式戦では４試合ぶりの勝利を挙げた。
 
　ヨーロッパリーグという今シーズンの大きな目標のひとつを衝撃的なかたちで失い、リーガでは今節、首位バイエルンも勝利（シャルケに３-０）したことで勝点差７は変わらず、逆転は極めて困難な状況にある。
 
　そんなドルトムントが自力で狙えるタイトルは国内カップであり、その重要な戦いが今週水曜日に控えている。ヘルタ・ベルリンの敵地に乗り込むドルトムントにとって今回の快勝は、勢いを得る上でも、そして気持ちを切り替える上でも、非常に意味のあるものだったことだろう。