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優れたフィジカルで敵守備陣を混乱。キックの精度は異次元。UAE戦で印象的だった“ふたりのパフォーマンス”【U-23アジア杯/コラム】

カテゴリ:国際大会

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2024年04月20日

森保ジャパンにも欲しい武器

最前線でタメを作るプレーが印象的だった藤尾。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 2024年4月19日(現地時間)、カタールで開催中のU-23アジアカップで日本がUAEとのグループステージ第2戦に臨んだ。中国との第1戦からスタメン7人を入れ替えた日本はアンカーを置く4-3-3システムで戦った結果、2-0と勝利した。

 カウンター狙いのUAEに対し、ポゼッションで押し込む形になった日本は28分にCKのチャンスから最終的に木村誠二(サガン鳥栖)のヘッドで先制。その後も奥行きと幅を使った攻撃でUAEにプレッシャーをかけた戦いぶりはポジティブに映った。

 PK取り消しなどで2点目が遠かったものの、それでも焦らず攻め込んだ日本は67分に川﨑颯太(京都サンガF.C.)のゴールで加点。10人でどうにか逃げ切った中国戦に比べれば、比較的楽な展開で勝点3を手にした。

 個人に目を移すと、藤尾翔太(FC町田ゼルビア)の貢献が印象的だった。最前線で身体を張りつつ、チャンスと見るや自らドリブルで切り込む。優れたフィジカルでUAEの守備陣を混乱させた働きは評価に値しただろう。

 あれだけ前線でボールをキープしてくれれば他の選手は呼吸を整えられるという点で助かる。その点でも、藤尾の存在価値は高かった。
 
 また、改めて山田楓喜(東京ヴェルディ)の左足は本物だと思った。セットプレー時にキッカーとして独特の雰囲気を醸し出し、流れの中からのクロスやミドルでも違いを作り出す。その左足は相手からすれば非常に厄介だった。

 39分に直接狙ったFKをはじめ、山田のキックの精度は異次元。森保ジャパンにも欲しい武器に映る。佐藤恵允(ブレーメン)や大畑歩夢(浦和レッズ)のアグレッシブさ、山本理仁(シント=トロイデン)のゲームメイクも目を引いたが、より記憶に刻まれたのは藤尾と山田のパフォーマンスだった。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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