「びっくりしましたし、正直油断していました。元日に初めて試合をする日本代表のメンバーに選ばれたことは大変光栄に思いました。こんな年末年始を過ごすなんて思ってもいませんでした」

　A代表初選出を受け、FC東京のGK野澤大志ブランドンはそう言った。迎えた代表練習初日（23年12月28日）、囲み取材に応じた彼は少し緊張した面持ちながらもまずは「楽しかったという気持ちが強いです」とコメント。メンバー発表からしばらく時間が経っていたからだろう。心の整理もできた状態で、チームに合流していた様子だった。

「普段はテレビで見ているような場所でプレーできて新鮮でした。ギャラリーも、メディアの方々もたくさんいて見られているんだなと、それを強く感じました。とはいえ、代表の重みとかプレッシャーを感じているわけではありません」

　2023年のJリーグではシーズン後半からFC東京でスタメンを張る試合が増え、さらにU-22代表の活動にも参加するなど、振り返れば充実した１年だった。

「個人的に変化の大きいシーズンでした。J１リーグで先発できた経験は貴重で、さらに代表選出もされて、この１年が始まるときはこうなるとは思ってもいなかったので、素直に嬉しい気持ちはあります」
 

　自身初のA代表活動で、森保一監督にどんな言葉をかけられたのか。本人にそう訊くと「まだ深く話していませんが、どんどんチャレンジしていけ」と答えてくれた。また、ロールモデルコーチの内田篤人と全体練習後のランニング中には「海外でプレーする喜びとか、そういうのを話していました」（野澤）。

　プレーだけでなく、聞いて学べる場でもある代表活動。野澤にとって、有意義な時間になりそうだ。

取材・文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

日本代表、タイとの元日決戦のスタメンはどうなる？ ほぼベストと予想。注目の２列目は“フランス勢トリオ”か

招集メンバー23人のうち過半数の14人がキャップ数10以下。比較的フレッシュな顔ぶれで臨む元日タイ戦で注目したい日本代表戦士は？【熟練記者の見解】

【PHOTO】日本代表を応援する麗しき「美女サポーター」たちを一挙紹介！