［ルヴァンカップ準決勝・第２戦］名古屋グランパス ０－１ アビスパ福岡／10月15日／豊田スタジアム

　アビスパ福岡は10月15日、ルヴァンカップ準決勝・第２戦で名古屋グランパスと対戦。１－０で退け、２戦合計２－０で決勝へ進出した。

　昨季に阻まれたベスト４の壁を打ち破る原動力となったのが、FWウェリントンだ。中３日で行なわれた準決勝の２試合でいずれもフル出場。第２戦では５分にCKの流れから決勝点となるゴールを押し込んだ。

　昨季に湘南を契約満了となったウェリントンは、2015年から３シーズンを過ごした福岡へ今年３月に復帰。リーグ戦ではここまで22試合に出場しているものの、プレー時間はフル出場していた場合の半分にも満たない511分だった。

　しかし、この準決勝の２試合で180分を駆け抜けた戦いぶりは、今が全盛期とも言える素晴らしい出来で、福岡の長谷部茂利監督も以下のように評価する。

「ホームゲームで攻守に渡って非常に良い仕事をしました。今日はそれ以上の活躍でした」とし、攻撃時には得意の空中戦のほか、前線でタメを作るポストワークや、シャドーの山岸祐也とのコンビネーションで相手ゴールに迫る動きを、守備時には精力的にプレスバックを行ない、相手の攻撃の芽を摘んだ点などを称賛した。

「正直、90分間、出たあとの中３日の試合で、あれだけ身体が大きくて、競り合いも多くて、スプリントも多くて、ずっと走り続けていたので、（最後までは）持たないかなと思ったのですが、今日も90分やるという、本当に素晴らしい活躍でした」
【PHOTO】悲願の初タイトルに向けて敵地・豊田スタジアムに集結したアビスパ福岡サポーター！

　さらに、キャプテンの奈良竜樹も「本当にウェリントンが、この連戦で180分間走り続けて、戦い続けてくれた」と感謝した。

　そんな35歳の助っ人は、「みんなが一生懸命戦って、最高のサポーターを決勝に連れて行くという思いがありました。その大きな目標の一つを成し遂げることができた。もう一戦残っているけど、そこもしっかりと自分たちの良さを出して、最後まで勝って喜べたら、最高の涙を流せると思います」と笑顔を見せた。

　準決勝に続き、決勝でもチームに歓喜をもたらせるか。溌溂としたプレーを見せるウェリントンに注目だ。

取材・文●渡邊裕樹（サッカーダイジェスト編集部）

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