浦和レッズは10月15日、ルヴァンカップ準決勝の第２戦で横浜F・マリノスとホームで対戦し、２－０で勝利。第１戦は０－１で落としていたが、２戦合計２－１と逆転し、決勝に駒を進めた。

　ファイナル進出の立役者は、アレクサンダー・ショルツだ。第２戦のスコアレスで迎えた69分、早川隼平がPKを獲得し、これをショルツがゴール右に蹴り込んで成功させ、２戦合計で同点に追いつく。
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　そして90+１分、荻原拓也のクロスボールが實藤友紀の手に当たり、またもPKのチャンスに。決まれば、決勝進出に大きく近づく。再びキッカーを務めたショルツには、３つの選択肢があったようだ。

「１つ目は右方向だったが、それは自分で違うなと思った。次は真ん中だが、新潟戦（26節）で蹴って決めたけど、あれはダメなシュートだったので自信がなかった。だから左、“マイサイド”を選んだ」

　浦和加入後、何度もPKを決めてきた30歳だが、そのほとんどが左。１度目のPKでも、GK一森純はキッカーから見て左側に飛んでいた。「相手のゴールキーパーも、私がよく左に蹴っていることを知っていたので、リスクも高い」。それは承知のうえで、最も得意な左方向に蹴り込んだ。

　ボールはポストに当たって、ゴールネットを揺らした。一森は２度目も左側に飛んでいたが、「ポストに当たらなかったら、キーパーは触っていたかもしれない」とショルツは振り返る。

　命運を握る重要局面で、勝利の女神は背番号28に微笑んだ。

取材・文●藤井圭（サッカーダイジェストWeb編集部）

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