［国際親善試合］日本 ４－１ カナダ／10月13日／デンカビッグスワンスタジアム

　森保ジャパンが４－１で歴史的大勝を飾った9月のドイツ戦で、前日に「僕史上最高のコンディション」と語っていた久保建英はスタメンから外れ、75分からの投入となった。

　それでも２アシストをマークした試合の後、そのレフティは「さすがに僕は100％（スタメンで）出ると思ってたんで。正直がっかりしましたけど。それだけ競争は高いっていうふうにポジティブに捉えようっていうふうに自分に言い聞かせたので、そういった意味で結果が出てよかったです」と本音を吐露した。

　続くトルコ戦ではトップ下で先発して躍動したものの、10月シリーズの初戦となったカナダ戦は再びベンチスタート。メンバー発表時は一番の大声援を浴びたが、大量リードの試合展開もあってか、途中出場もしなかった。

　そのトルコ戦の後から、本人が「強度が高い」と認めた自身初参戦のチャンピオンズリーグが始まり、レアル・ソシエダでは替えが利かない存在のため、週２回のハイレベルな戦いをこなしている。

　その中での代表活動で、合流後に「正直きつい」とこぼしものの、負けず嫌いな選手だけに、今回の“出場なし”にも思うところがあるのではないか。

【PHOTO】日本代表のカナダ戦出場17選手＆監督の採点・寸評。３人が７点台の高評価。MOMは２ゴールの17番

　主に出場した選手が取材を受けるミックスゾーンを菅原由勢と共に足早に通り過ぎようとする久保に、「スタメンではなかったのをどう思ったか」と尋ねた。

　すると、「もう、そこの...」と何かを言いかけたが、「ノーコメントで」と言葉を切ってしまった。

　ベンチで見た試合内容については、「よかったと思いますよ。しっかり４－１で勝ったし、次につながる試合だと思います」と答えてくれた。

　チュニジア戦では、ほぼ間違いなく先発するだろう。言葉ではなく、プレーで見てくれ。“沈黙”にはそんな意味も込められていたのかもしれない。

取材・文●江國 森（サッカーダイジェストWeb編集部）

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