北欧のデンマークからまたしても残念なニュースが飛び込んできた。

　韓国メディア『Four Four Two Korea』が伝えたのは、韓国代表FWチョ・ギュソンが所属するミッティランの本拠地で起きた、ファンによる人種差別行為だ。現地８月17日に行なわれたUEFAカンファレンスリーグ予選、vsオモニア・ニコシア（キプロス）戦の試合前、ファンゾーンで韓国人ファンが地元デンマークのファンから目を吊り上げるジェスチャーでからかわれたという。アジア出身者に対する差別的な振る舞いとして認識されている典型的な行為だ。

　クラブは試合中にその事実を掴むと、すぐに動いた。クラブを代表して韓国人ファンにまず謝罪をし、行為に及んだファンを連れて再度謝罪に訪れたという。そのうえで、「事件全体を掘り下げるために、追加データを集めて何度も話し合いを重ねた。この件を当事者間の問題として片づけるわけにはいかないと判断した」として、件の観客２名に１年間のスタジアム入場禁止を通達したのである。

　さらにミッティランは「フットボールは人びとをひとつにするものであって、その逆ではあってはならない。我々は今回の事件を反省し、あらためて人種差別と距離を置くことを宣言する」と綴っている。『Four Four Two Korea』は「チョ・ギュソンの加入でデンマークにおける韓国人ファンの期待が急騰する最中での出来事。きわめて遺憾だ」と伝えた。
 

　昨年のカタール・ワールドカップで２得点を挙げて、一躍ブレイクしたチョ・ギュソン。長身のイケメンとあって韓国国内で人気がヒートアップしたが、直後の冬の移籍マーケットでは全北現代からのステップアップ移籍を果たせなかった。そして今夏、満を持して欧州初挑戦が決定。ミッティランではシーズン開幕から公式戦８試合で４得点とさっそく結果を残していたが…。20日に行なわれた国内リーグ・ブロンビー戦で、20分に負傷交代を余儀なくされた。

　ハムストリングを抑えていただけに、長期離脱にならないかが危惧されている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部


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