トッテナムの元監督ハリー・レドナップ氏が、バイエルン・ミュンヘンへ移籍したハリー・ケインについて語った。英紙『Daily Mail』が伝えている。

　11歳からトッテナム一筋で、クラブ歴代最多ゴールを誇るケインは、２年前にマンチェスター・シティ行きに近付いたが、実現しなかった。

　そして契約が残り１年となった今夏、再び退団が有力視されるなか、レドナップ氏は「トッテナム残留で間違いない。ドイツに行きたがらないだろうし、家族も連れて行かないだろう。あり得ないよ」と予測していたが、先日にバイエルン加入が発表された。

　これを受け、御年76歳の元指揮官は、「私が今まで見たプレミアリーグの選手の中で最も勇敢な動きの１つだ」と称した。

「数年前、ハリー・ケインがマンチェスター・シティに行かなかった時、人々は長い間、野心がないのではと疑っていた。今の彼にそんなことは言えない」 
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　ケインが積み上げたプレミアリーグでの通算得点を213。アラン・シアラー氏が持つ、歴代１位の260が射程圏内に入った状況で国外移籍を選択した。記録更新は諦めたと見る向きもあるが、レドナップ氏は将来的なトッテナム復帰を現実的なものと捉えているようだ。

「（移籍は）理解できる。トッテナムが野心に欠けていると感じているのだろう。かつてテディ・シェリンガムがマンチェスター・ユナイテッドに移籍し、３冠を達成してからトッテナムに戻ったのを少し思い出すよ。ケインが戻るかは誰にも分からない。

　今年はチャンピオンズリーグで優勝できる可能性があるし、チームの栄誉を勝ち取りたいと思っているはずだ。成長期の若者は、チームの栄誉を勝ち取りたいと思うものだ。その後に個人の栄誉がやってくる。彼はプレミアリーグの記録を破るだろう。（バイエルンに）行って、チャンピオンズリーグとブンデスリーガで優勝して、なんて素晴らしい功績なんだろうと思って帰ってくるかもしれない」

　イングランドが誇る点取り屋が、母国では手にできなかったチームタイトルを携え、帰還する日は来るだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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