［J１第22節］川崎 ３－４ G大阪／８月６日／等々力陸上競技場

　Jリーグは８月６日、J１第22節の７試合を各地で開催。等々力陸上競技場では川崎フロンターレ対ガンバ大阪が行なわれ、４－３で後者が勝利した。
【PHOTO】川崎の出場16選手＆監督の採点・寸評。“らしくない”ミスの高井は厳しく評価。マルシーニョの推進力は大きな武器
　先手を取ったのはG大阪。13分に石毛秀樹が鋭いシュートでニアを破る。追いかける川崎は27分、脇坂泰斗の技巧的な一撃で同点とする。

　その後、G大阪が２点を奪い、突き放す。30分にイッサム・ジェバリがPKを決め、41分には相手のバックパスをかっさらったファン・アラーノが冷静なフィニッシュでネットを揺らす。

　２点ビハインドの川崎は迎えた後半、意地を見せる。71分、スローインの流れから瀬川祐輔が体勢を崩しながらもゴールに流し込むと、その４分後には怒涛の攻撃から最後は瀬川が押し込んで試合を振り出しに戻す。

　両者譲らぬ展開に決着をつけたのは、G大阪のダワン。90＋６分、左CKにヘッドで合わせて劇的な決勝弾。接戦を制したG大阪は３連勝を飾り、敗れた川崎は４試合ぶりの黒星となった。
 

▼川崎のチーム採点「５」
　１－３で迎えた後半の追い上げは、さすが川崎と言えるもの。瀬川の２ゴールで３－３に追いついた瞬間の等々力のボルテージも凄まじかったが...。

　何よりの反省は、良い入りができた前半。序盤はG大阪を押し込んだが、一端、守備に回るとチーム全体の重心が低くなり、相手の侵入を許して３点を失った。確かに失点に直結するミスはあったが、追い込まれ、苦しくなってからのパスが続いたことが影響しているのだろう。

　レアンドロ・ダミアン、マルシーニョという前線の助っ人ふたりが戻ってきた点は朗報も、彼らを組み入れた際のバランスは改めての課題。攻め勝つスタイルを追い求めるのか、守備を意識しながら粘り強く戦うのか、どちらか一方だけに偏るわけではないはずだが、チームとして意識をより共有したいところだろう。後半アディショナルタイムに決勝弾を奪われたセットプレーの守備も修正が必要に映る。

　大一番のホームでの神戸戦の前に喫した黒星は、逆転優勝へ痛すぎる一敗と言える。もっとも、可能性のある限り、鬼木達監督のチームは前を向くに違いない。この敗戦をどう活かすのか、覇権奪回へもう後がない状況に追い込まれた。

取材・文●本田健介（サッカーダイジェスト編集部）

※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「６」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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