「今夜の試合はエンターテインメント性の高い試合になった」

　横浜F・マリノスは７月19日、ジャパンツアーを展開中のセルティックと対戦し、６－４で勝利。試合後、ケヴィン・マスカット監督は合計10ゴールが生まれた一戦をそう振り返った。

　開始早々から攻勢に出た横浜は４分、相手GKがファンブルしたボールを奪ったアンデルソン・ロペスが先制ゴールを決める。

　ただ、相手は昨季に国内３冠を果たした強豪だ。すぐさま反撃を受けると、６分に前田大然にネットを揺らされ、同点に追いつかれる。

　さらに21分には、再び前田に勝ち越しゴールを許すが、横浜はその２分後、マルコス・ジュニオールの左サイドからのクロスに反応した水沼宏太が右足で押し込み、タイスコアに戻す。しかし42分、前田にハットトリックとなる３点目を決められ、２－３で前半を折り返す。

　後半はセルティックがボールを保持するなか、ハイプレスを仕掛けた横浜が59分、高い位置でボールを奪うと、A・ロペスがGKとの１対１を冷静に沈め、再び同点に。

　これで勢いに乗った横浜は66分、實藤友紀が追加点を奪うと、85分と88分には宮市亮が連続得点し、リードを３点差に広げる。90＋２分にセルティックのデイヴィッド・ターンブルにミドルシュートを決められるが、大量６点を奪った横浜が勝利した。
【厳選ショット】前田大然が前半でハットもA・ロペス、宮市らの６得点で再逆転し打ち合いを制す！｜セルティック 6－4 横浜

　会見で総括したマスカット監督は、「優先していたのは、この機会を無駄にせず、自分たちのサッカーをどうしたら向上できるのかということ。日本以外のクラブとやるのはなかなかないですし、この機会をチャンスだと思って、しっかりやっていこうと話した。自分たちは良いチャレンジになりましたし、選手たちが良い活躍をしてくれた」と語った。

　横浜は７月12日の天皇杯３回戦で、J２のFC町田ゼルビアに１－４で敗れ、その３日後のJ１第21節では川崎フロンターレに０－１で敗戦。公式戦２連敗を喫してセルティック戦を迎えていた。

　その前日会見で意気込みを聞かれた指揮官は、「Jリーグの残り13試合に向けて、良い準備ができるんじゃないか」と話していただけに、「今夜の試合は結果もそうですけど、自信になった」と、セルティック戦の勝利に胸を張った。

　中３日で、22-23シーズンのチャンピオンズリーグを制したイングランドの強豪マンチェスター・シティとの一戦を控えるが、マスカット監督の照準はあくまでリーグ戦だ。

「今夜の試合も、日曜日の試合も、自分たちが見ているのは対戦相手ではないです。どれだけ、この期間で成長できるのか。この期間を使って、自分たちが（Jリーグの）中断明けにどのような戦いをしていくのかに重きを置いているので、しっかり準備してやっていきたい」

　次節は８月６日のJ１第22節・浦和レッズ戦だ。そこに向けてチームをさらに勢い付けるためにも、マンチェスター・C戦は重要な一戦になるだろう。

取材・文●金子徹（サッカーダイジェスト編集部）

【PHOTO】セルティック所属の日本人選手５人が「 adidas presents CELTIC FC JAPAN TOUR 2023 Special Talk Show 」に出席！

「敵にしたらダメな奴」「恩返し弾し過ぎ」セルティック前田大然、古巣マリノス相手に前半だけでハット達成！「うますぎる」などの声

「僕の最初のアイドルだ」伝説OB中村俊輔の“登場”にセルティックサポが大興奮！「ナカ、君は真のレジェンド」「まだプレーできそう」