【高校選手権】國學院久我山2年生MFの名倉巧が優勝校の強さと敗因を分析。「研究されても勝てるようなチームにならないと…」

カテゴリ:高校・ユース・その他

橋本啓(サッカーダイジェスト)

2016年01月11日

「警戒されてこなかったから、ここまで勝ち上がれたのかもしれない」(名倉)。

國學院久我山の攻撃の軸となった名倉だが、決勝では不発に終わった。試合後は、さらなるレベルアップを誓った。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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「相手が一枚も、二枚も上手だった」
「今まで戦ってきたチームとはちょっと違った」
 
 國學院久我山の選手たちは、東福岡との力の差を認めざるを得なかった。前半36分に先制を許しても持ち前のパスワークでなんとか食い下がったが、後半早々にFKを決められリードを広げられるとその後次々とゴールを許し5失点。文字どおり、完敗だった。
 
 國學院久我山にとって最も痛かったのは、攻撃の起点封じに遭ったことだ。とりわけ、トップ下で攻撃を牽引してきた2年生アタッカー・名倉巧がマンマークを受けたことで、複数人による連動性豊かなパスサッカーにも、本来の威力はなかった。
 
 名倉はこの試合をこう振り返る。
「すべてにおいて東福岡が圧倒していた。1対1の局面ではほとんど負けていたし、プレスは今大会で対戦したどの相手よりも一番早かったと思います。自分が相手の4番(鍬先祐弥)に封じ込まれてしまったし、ボールを持たせてもらえなかったのが、久我山らしいサッカーができなかったひとつの要因かなと思います」
 
 類稀な攻撃センスと高いテクニックで今大会の躍進を支えてきた名倉だが、この試合ではその長所を出し切れなかった。「ひとりだけじゃなくて、2、3人に囲まれたりする場面がすごく多かった」(名倉)という東福岡の強烈なプレスにより、中盤で自由にボールを受け攻撃を仕掛ける回数は、青森山田戦より半減。こうした展開になれば苦戦は必至だった。
 
 また、その青森山田戦では、“MFと最終ラインのギャップを突く”狙いは奏功したが、決勝では名倉曰く「まったく前を向かせてもらえなかった」ために、攻撃を仕掛けてもそのほとんどが相手のゴール前で撥ね返さえてばかりで、東福岡に大きなダメージを与えられないまま90分を終えている。
 
「相手の長所を徹底的に潰せる。そういうところが夏冬と連覇できた要因だと思う」と、東福岡の強さを分析する名倉は、自らに対して、また、チームに対してこう苦言を呈している。
 
「東福岡は久我山を研究してきた。でも、そうやって研究されても勝てないようじゃ、もっと上には行けない。僕たちは優勝候補ではなかったし、警戒されてこなかったからここまで勝ち上がれたのかもしれない」
 
 初の決勝進出という快挙を、素直には喜べない。そう言わんばかりのこの言葉をあえて発したのも、今大会を通じて確かな自信を手にしたからかもしれない。
 
 個人として、そしてチームとして名倉が目指すのは、たとえ研究されてもそれを跳ね除けて勝つこと。来年も“美しく勝つ”スタイルの中心に立つ名倉は、再び同じ舞台に立つことを心の中で誓っているに違いない。
 
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

【選手権PHOTOハイライト】決勝 東福岡×國學院久我山
 

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