遠い日本のクラブの、レギュラーではない選手が、マンチェスター・ユナイテッドの補強候補として報じられた。大きな関心と注目を引き寄せたのは当然だ。

　プレミアリーグの名門クラブは、浦和レッズの鈴木彩艶を狙っているという。これを受け、現地メディアはこぞって「スズキとは何者か」と報じている。

　今夏、ユナイテッドのゴールマウスを巡る状況は大きく注目されている。長年にわたって守護神を務めてきた元スペイン代表のダビド・デ・ヘアは契約満了。クラブはエリク・テン・ハーフ監督がアヤックスで指導したインテルのアンドレ・オナナ獲得に動いている。

　一方で、地元紙『Manchester Evening News』は、契約最終年を迎えた37歳のトム・ヒートンや、レンタルから戻ったディーン・ヘンダーソンの去就も不透明とあり、クラブが守護神を新たに２人獲得するかもしれないと指摘。鈴木の獲得は「リスクを冒す価値があるかもしれない」と報じた。

「スズキは配球に定評があり、現代的な守護神に望まれるスタイルだ。500万ポンド（約８億3000万円）という価格は控えめで、ユナイテッドにとっては比較的安価だ。それで将来的にスターになるかもしれない、あるいは最悪でも後に再売却する価値のある選手を手に入れられる」
 

　同紙は「日本人守護神は若い。だが、テン・ハーフのイメージにそっていくことができるかもしれない選手だ。時間とともに向上していくばかりかもしれない。また、彼が控えの座を受け入れることは確実だ」と続けている。

「近年、ユナイテッドのスカウト部門が主に批判されてきたのは、隠れた宝石を見つけられないことだった。スズキがそうなるかもしれない」

　現状は西川周作の控えという鈴木はこの夏、世界的な名門に挑戦するのか。そして頭角を現し、「隠れた宝石だった」という評価を得られるのか。今後の進展に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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