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【高校選手権】富山一 1-0 日章学園|味方との接触で流血も「たいしたことじゃない」。完封勝利に導いたCB澤泉の魂のディフェンス

カテゴリ:高校・ユース・その他

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2016年01月02日

「威圧感を与えられれば、相手の選択肢も狭まる」(澤泉)

頭部を負傷しつつも、最後まで身体を張った守備を見せた澤泉。闘争心に溢れるプレーで無失点を達成し、チームの3回戦進出に大きく貢献した。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 まさに“魂のディフェンス”だった。前々回優勝の富山一に2年ぶりの選手権勝利をもたらしたのは、166センチの小兵CB・澤泉大地の鬼気迫るプレーだ。
 
 23分、相手の裏を狙った縦パスに対応しようとした場面で、CBでコンビを組む早川雄貴と接触し、頭部を強く打ち、流血。すぐに応急処置を施し、テーピングを巻いてプレーを続けた。
 
 痛みは、もちろんあった。それでも、「勝つことだけに集中していたから、たいしたことじゃない」と、澤泉はいつもどおりに戦った。
 
 試合を振り返れば、「相手のFWとか、ゴツい選手がいたんで、それを止めて、無失点に抑えれば、(自チームの)FWが決めてくれると信じていたので。そのとおりになって良かったです」と勝利を噛み締める。
 
 前半28分、澤泉の目論見通り、チームメイトの坂本裕樹が先制ゴールを突き刺す。迎えた後半は劣勢の時間帯が長く続いたが、澤泉を含む富山一の守備陣は最後まで身体を張って守り抜き、勝利を手繰り寄せた。
 
「信頼できるCBの仲間がいて、SBも昔から試合に出ている良い選手。自分がしっかりやれば、無失点にできる、と」
 
 終盤には相手がパワープレーを仕掛けてきた。当然、空中戦のシーンは増えてくるが、負傷しながらも澤泉は懸命に弾き返し、ピンチをことごとく潰した。
 
「こっちが引いて守る形だったので、裏だけは注意して、競り合いも負ける気がしなかった。このまま勝てると思っていました」
 
 試合中にはあまり感じなかった傷の痛みも、試合後は「少しズキズキします」というが、「たいしたものじゃないです」と繰り返す。頭部の負傷は初めての経験だが、数年前には、空中戦の競り合いで下の歯を2本も折る大きな怪我もした。それでも「よくあること」と意に介さない。
 
 DFにしては小柄なサイズとはいえ、フィジカルに優れる屈強なCBは、パワフルな守備が最大のストロングポイントと言っていい。
 
「最初からガツンガツンと行って、FWにチャレンジさせないような、威圧感を与えられれば、相手の選択肢も狭まる」
 
 ただひたすら勝利のみを求める澤泉の揺るぎない闘争心が、富山一の最終ラインを強固にする。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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