セルティックが新たな日本人選手を狙っていると聞けば、スコットランドの人々は興味津々だろう。アンジェ・ポステコグルー監督が就任して以降、日本人選手の補強は大ヒットが続いている。

　地元紙『Daily Record』は、ポステコグルーが次にグラスゴーに呼び寄せようとしているのは、アルビレックス新潟に所属する伊藤涼太郎だと報じた。当然、ファンは伊藤が気になっているところだ。

　同紙は５月12日に伊藤の経歴を紹介。J1での出場経験は多くないとしたうえで、「年齢と経験不足は警鐘を鳴らすかもしれないが、同様の疑問はレオ・ハタテにもあった」と報じている。

「ポステコグルーはうまく溶け込める環境をつくった。Jリーグでの出場試合数よりも、イトウの能力とコミットぶりをより気にするはずだ」

　さらに、「SNSではファンがハタテと比較している。両者ともライン間で優れたプレーメーカーになることを考えれば、それは理解できることだ。ただ、スタイルは現在のセルティックではよりジョッタに近い」と続けた。

「ボールを持っていないときはジョッタとおおよそ同じ仕事をしており、敵陣でのボール奪取は平均3.49対3.41とほぼ同数。攻撃でも得点期待値や１試合平均アシストは同様の数字だ。今季のジョッタが11アシストを記録したことを考えれば小さな数字ではない」
 

　Daily Recordは「イトウがより前の位置を務めるのか、中盤の一角となるかは分からない。だが、彼の能力と多才ぶりはどちらでも破壊的な効果を発揮することが分かる。ボールコントロールは日本有数で、失うことがほとんどない」と賛辞を寄せている。

「アルビレックスでのポジションは、セルティックにはないものだ。今季の彼は完全な10番だ。その位置での天性の能力は、ポステコグルーにとってさらなる武器となる」

「ジョッタとハタテのミックスという魅力、セットプレーでの破壊力、一瞬で相手を引きはがせる長距離のスルーパスのうまさと、イトウは異なる様々なものを併せ持つ。トップリーグでの経験の少なさは疑問を呼ぶかもしれないが、セルティックで活躍できる新たなJリーグのスターとして選ばれた理由は簡単に分かるだろう」

　期待の大きさは重圧にもつながる。だがそれは、ポステコグルー率いるセルティックに向かう日本人選手にとっては避けられないことだ。伊藤はそのプレッシャーを乗り越えられるのか。もちろん、まずは移籍交渉の進展が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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