往年の名MFが、古巣バルセロナにディレクターとして復帰する可能性が浮上している。

　移籍市場のエキスパートとして知られる『スカイ・イタリア』のファブリツィオ・ロマーノ記者が現地時間５月３日、元ポルトガル代表MFのデコについて、ツイッターで次のように報じたのだ。

「デコはバルサの新ディレクターとして具体的な選択肢になっている。アレマニーは間も無くアストン・ビラに移る。デコはラポルタ（バルサ会長）と良好な関係にあり、ラフィーニャの契約にも関与していた」

　バルサは同日、フットボールディレクターを務めていたマテウ・アレマニーが今年６月30日をもって退任することを発表。アレマニーはオファーを受けたプレミアリーグのアストン・ビラで、フロント入りすると見られている。バルサはクラブとして新たなプロジェクトを開始し、フロント人事に手をつけることも併せて公表している。

　実際、昨夏からスポーツディレクターを務めるジョルディ・クライフ（故ヨハン・クライフの息子）も、アレマニーと同じく今夏にクラブを去るのではないかと伝えられている。
 

　そんな中でバルサのフロント入りが浮上しているのが、デコだ。攻撃的MFだった現役時代は2004～2008年にバルサに所属。ロナウジーニョやサミュエル・エトー、シャビ、若き日のリオネル・メッシなどと共に攻撃陣を牽引し、ラ・リーガで２回、チャンピオンズリーグで１回の優勝をもたらした。

　2013年８月の現役引退後は代理人に転身。『D20 Sports』というエージェント会社を設立し、ロマーノ記者が報じた通り、昨夏にはクライアントであるブラジル代表FWのラフィーニャをリーズからバルサに移籍させてもいる。また、同社は川崎フロンターレのDFジェジエウやMFジョアン・シミッチ、横浜FCのDFガブリエウなども顧客で、Ｊリーグとも繋がりがある。

　デコはバルサ在籍当時、会長１期目だったジョアン・ラポルタ、若き日のメッシと良好な関係を築いていた。今夏のパリSG退団が濃厚となっているメッシの復帰を目指すラポルト会長は、その橋渡し役としてデコに期待しているのかもしれない。

　デコの役割はフットボールディレクターなのかスポーツディレクターなかは不明だが、実際にフロント入りとなれば、バルサのチーム編成においてキーマンになるのは間違いない。続報を待ちたい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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