［J１第11節］名古屋２－２神戸／５月３日／豊田スタジアム

　首位に立つヴィッセル神戸は、５月３日に敵地で３位の名古屋グランパスと対戦。11分に大迫勇也のヘディングシュートで先制すると、60分には佐々木大樹が追加点。優位に試合を進めていたが、73分にキャスパー・ユンカー、90＋８分に藤井陽也の得点を許し、２－２で引き分けた。

　結果的に、前々節にホームで行なわれた横浜F・マリノス戦（２－３）と同様に、２点リードを追いつかれてしまった。試合後の選手たちは一様に悔しがった。

　なぜ勝利できなかったのか。右サイドバックでスタメン出場して、終盤は左のウイングバックに入った酒井高徳は、ユンカーに許したゴールを問題視する。

「２－２にされたのが悪いのではなく、２－０から２－１にされたのが一番悪いと思う。フワッとした緩みは自分たちに非がある。追いつける力があるチームと戦っているのを自分たちは認識しないといけない。守備陣としては、なるべく長く２－０をキープしないといけないところで、あまりにも早い時間でやられた」

　落ち着いたセービングでチームに安定感をもたらした守護神の前川黛也は、１点を取られたあとの姿勢に言及する。
 

「気持ち的には切らさないというところで、守備陣とコミュニケーションを取りながら鼓舞したが、ああいうところで失点してしまう。２－１になり、より堅く行き過ぎたところがあった。自分たちはすごく攻撃に自信があるので、もっと攻めても良かったのかなと、後ろから見ていて思った」

　再三相手の攻撃を跳ね返したセンターバックの山川哲史は「チームとしての試合運びが課題だと思うし。どうすれば良かったかは、試合を見て振り返って、改善する必要がある部分も明確にしないといけない」と語る。

　武藤嘉紀も「もう２回、同じことをやっているので、必ず直さないといけないと思うし、本当にタイトル取るためには、この同じ繰り返しは、もうしてはいけない。すぐに修正しないといけない」と前を向いた。

　惜しい結果になったとはいえ、敵地での勝点獲得で首位を堅持した神戸。悲願のリーグ初制覇に向けて、課題をひとつずつ潰していけるか。

取材・文●野口一郎（サッカーダイジェストWeb編集部）

【PHOTO】神戸の出場14選手＆監督の採点・寸評。武藤＆大迫らを高評価。退場の齊藤は残念の一言

【PHOTO】命ある限り神戸を愛したい。アウェー名古屋も超満員！大迫力の後押しを送り続けたヴィッセル神戸サポーター！

【PHOTO】スタジアムを華やかに彩るヴィッセルセレイアを特集！