特定の個に依存しないチーム作り
[J1第7節]横浜5-0横浜FC/4月8日/日産スタジアム
横浜のマルコス・ジュニオールは常々言っている。
「一番大事なのはチームの勝利だ。自分自身もゴールを決めたいが、自分が決めてもチームが負けてしまっては意味がないし、それは違うと思う。試合で出番がなくても、チームのためになることを考えて行動している」
【PHOTO】横浜の出場16選手&監督の採点・寸評。エウベルを最高評価の“7.5”。山根は不慣れな右SBで奮闘
リーグ戦初先発を飾った横浜FC戦で5-0の大勝を収めた。大量得点の火付け役となったのがM・ジュニオールの先制点で、得意とする左足のコントロールショットが鮮やかにゴールネットを揺らした。
西村拓真の体調不良で回ってきた千載一遇のチャンスである。どうしても力が入りそうな場面でも冷静さを保てていたのは、自らに課されているタスクを理解して実行に移すだけの精神的な余裕があったからだろう。
この場面ではフィニッシュ役に回ったが、状況における役割分担がそうさせただけに過ぎない。「得点王を目ざす」と公言しているアンデルソン・ロペスが優しいタッチでラストパスを送ったように、外国籍選手がエゴに走る素振りを一切見せないのが横浜の強みだ。
利己ではなく利他の精神は、見返りとして戻ってくる。アシストしたA・ロペスはその後に2得点をマーク。守備でも前線からのプレスで先陣を切り、身体を張ったポストプレーでビルドアップを助ける。ゴールを狙う仕事だけに固執するのではなく、状況に応じてチームのために動けるからこそ周囲の信頼を得られる。
2得点・1アシストのエウベルは、自身のゴールをいずれもお膳立てした反対サイドの水沼宏太へ最大級の賛辞を送った。
「僕だけでなくチームメイトも味方へのパスを選ぶといった選択肢を常に持っていると思う。僕が決めたゴールは宏太が素晴らしいパスを出してくれた。宏太は経験とクロス精度があるので、これからも一緒にホットラインを作っていきたい」
横浜のマルコス・ジュニオールは常々言っている。
「一番大事なのはチームの勝利だ。自分自身もゴールを決めたいが、自分が決めてもチームが負けてしまっては意味がないし、それは違うと思う。試合で出番がなくても、チームのためになることを考えて行動している」
【PHOTO】横浜の出場16選手&監督の採点・寸評。エウベルを最高評価の“7.5”。山根は不慣れな右SBで奮闘
リーグ戦初先発を飾った横浜FC戦で5-0の大勝を収めた。大量得点の火付け役となったのがM・ジュニオールの先制点で、得意とする左足のコントロールショットが鮮やかにゴールネットを揺らした。
西村拓真の体調不良で回ってきた千載一遇のチャンスである。どうしても力が入りそうな場面でも冷静さを保てていたのは、自らに課されているタスクを理解して実行に移すだけの精神的な余裕があったからだろう。
この場面ではフィニッシュ役に回ったが、状況における役割分担がそうさせただけに過ぎない。「得点王を目ざす」と公言しているアンデルソン・ロペスが優しいタッチでラストパスを送ったように、外国籍選手がエゴに走る素振りを一切見せないのが横浜の強みだ。
利己ではなく利他の精神は、見返りとして戻ってくる。アシストしたA・ロペスはその後に2得点をマーク。守備でも前線からのプレスで先陣を切り、身体を張ったポストプレーでビルドアップを助ける。ゴールを狙う仕事だけに固執するのではなく、状況に応じてチームのために動けるからこそ周囲の信頼を得られる。
2得点・1アシストのエウベルは、自身のゴールをいずれもお膳立てした反対サイドの水沼宏太へ最大級の賛辞を送った。
「僕だけでなくチームメイトも味方へのパスを選ぶといった選択肢を常に持っていると思う。僕が決めたゴールは宏太が素晴らしいパスを出してくれた。宏太は経験とクロス精度があるので、これからも一緒にホットラインを作っていきたい」
途中出場でダメ押しの5点目をアシストしたヤン・マテウスも含めて、横浜の外国籍選手たちは特筆すべき個の能力を持っている。サッカーがゴールを奪い合うスポーツである以上、チームとして彼らを活かさない手はない。
「点を取れるのはウチの強み」とディフェンスリーダーの畠中槙之輔が言うように、苦しい展開でも我慢して耐えれば、彼らが仕事をしてくれるという信頼関係もでき上がっている。
アンジェ・ポステコグルー前監督が『アタッキングフットボール』に舵を切った2018年以降、横浜は特定の個に依存しないチーム作りを進めてきた。日本人選手と比べて高額な年俸を支払っている外国籍選手も例外ではない。
フォア・ザ・チームを体現できる人間でなければ能力を発揮するのが難しい土壌で、それを意図的に作ってきたからこそ、2019年と2022年のリーグ優勝がある。
移籍ウインドーが開くたびに選手が入れ替わっても、理念は揺るがない。横浜の強さを支えるのは『すべてはマリノスのために』という標語の通り。自分たちらしいサッカーで勝ち取った3ポイントは、連覇を目ざすチームに自信と活力をもたらすはずだ。
取材・文●藤井雅彦(ジャーナリスト)
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「点を取れるのはウチの強み」とディフェンスリーダーの畠中槙之輔が言うように、苦しい展開でも我慢して耐えれば、彼らが仕事をしてくれるという信頼関係もでき上がっている。
アンジェ・ポステコグルー前監督が『アタッキングフットボール』に舵を切った2018年以降、横浜は特定の個に依存しないチーム作りを進めてきた。日本人選手と比べて高額な年俸を支払っている外国籍選手も例外ではない。
フォア・ザ・チームを体現できる人間でなければ能力を発揮するのが難しい土壌で、それを意図的に作ってきたからこそ、2019年と2022年のリーグ優勝がある。
移籍ウインドーが開くたびに選手が入れ替わっても、理念は揺るがない。横浜の強さを支えるのは『すべてはマリノスのために』という標語の通り。自分たちらしいサッカーで勝ち取った3ポイントは、連覇を目ざすチームに自信と活力をもたらすはずだ。
取材・文●藤井雅彦(ジャーナリスト)
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