またまた新たな候補者の名が浮上した。カタール・ワールドカップ終了後にポルトガル人指揮官のパウロ・ベント氏が退任して以降、空席となっている韓国代表監督のポストを巡る人選だ。
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　現地土曜日に行なわれたプレミアリーグ第20節のニューカッスルvsリバプール戦で、中継した『Sky Sports』のゲスト解説に招かれたのがラファエル・ベニテス氏だ。かつてバレンシア、リバプール、レアル・マドリーなどを率いたスペイン出身の名将で、昨年１月にエバートン監督の座を追われてからはフリーの身となっている。

　そんな62歳が、みずからの近況を報告した。「いくつか監督就任のオファーをもらっている。でも問題は、私の家族は英国に住み慣れていて、私自身も欧州で、できればプレミアリーグが好きなのでここで指揮を執りたい」と話したうえで、「正式なオファーは韓国、中国、そしてメキシコから届いているよ」と明かしたのである。

　さらにベニテス氏は「私はそれなりに経験を積んでいるし、好き嫌いを言わせてもらってもいいくらい実績もあると思う」とジョーク交じりに語り、「大事なのはプロジェクトの中身だ。私の経験を活かせるプロジェクトなのかどうかが大きな判断基準になる。期間も３週間よりは３年間のほうがいいね」と続けた。

　ベニテス氏はクラブか代表チームかを明言していないが、当然、これを聞いた韓国メディアは色めき立った。サッカー専門メディア『Inter Football』は代表監督へのオファーだと断定。「より現実的なのは韓国だろう。メキシコ代表はアルゼンチン人のジエゴ・コッカが新監督に就任したばかりで、中国代表は交代の噂こそされ、リ・シャオペンという監督が在任中。韓国代表監督だけが空白なのだ」と説明しつつ、「ただ、ベニテスには代表監督としての経験がない」と疑問を投げかけた。

　韓国はＫリーグの開幕が今週末に控えており、確かにクラブレベルの監督オファーとは考え難いが、ベニテス氏は「いろいろ話した上で決めたい。交渉は進めているよ」と話すにとどめた。
 

　韓国代表監督のリクルーティングに関しては、これまで元バレンシア監督のホセ・ボルダラス氏、前ブラジル代表監督のチッチ氏、元ヴィッセル神戸監督のトルステン・フィンク氏らの名が浮かんでは消え、元日本代表監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏が韓国サッカー協会から電話を受けた事実を明かすなど、情報が錯綜している。つい先日はかつてスペイン代表でコーチを務めた前グラナダ監督、ロベルト・モレーノ氏が有力候補としてクローズアップされたばかりだ。

　韓国代表は３月24日にコロンビアと、同28日にはウルグアイと親善試合を戦うが、はたしてそれまでに新指揮官は決まるのか。まだ当面、韓国メディアやファンがやきもきする日々は続きそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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