大会20日目は、準決勝の１試合が開催される。

　日本時間28時キックオフ予定のその一戦が、アルゼンチン対クロアチアだ。

　アルゼンチンとクロアチアがワールドカップ（Ｗ杯）で激突するのは史上３度目。98年大会はマウリシオ・ピネダによる虎の子の１点を守った南米の雄が凱歌をあげたが、４年前のロシア大会ではクロアチアがアンテ・レビッチ、ルカ・モドリッチ、イバン・ラキティッチのゴールで完封勝利を収めている。いずれもグループリーグでの対戦だった。

　親善試合を含めた通算対戦成績も２勝１分け２敗の五分。ゴールがひとつも生まれなかったのは1994年６月の初対戦時のみで、その日のピッチにはアルゼンチンのディエゴ・マラドーナやガブリエル・バティストゥータ、ディオゴ・シメオネ、クロアチアのズボニミール・ボバンやダボル・シュケル、ロベルト・プロシネツキら錚々たる顔ぶれが並んでいた。

　アルゼンチンは４年前の雪辱を果たせるのか。キーマンはやはりリオネル・メッシを置いてほかにいない。オランダとの準々決勝で糸を引くようなスルーパスを通して先制点をアシストし、みずからＰＫも決めているレフティーは、クロアチアの堅守（今大会５試合でわずか３失点）をいかにして破るか。

　ここまで八面六臂の働きを見せている20歳のＣＢで、あのフェイスガードも印象的なヨシュコ・グバルディオルとのマッチアップに大きな注目が集まるが、今大会で一気に名を揚げたＧＫドミニク・リバコビッチとの駆け引きも楽しみだ。
 

　言わずもがな、クロアチアの大黒柱が見せるパフォーマンスも勝負の行方を大きく左右するだろう。

　準々決勝のブラジル戦で120分間を走り切った後、ＰＫを見事に成功させたルカ・モドリッチだ。37歳のいまなお超人的な活躍を見せつづける彼とマテオ・コバチッチ、マルセロ・ブロゾビッチが形成する中盤のトライアングルは、今大会屈指の構成力を誇る。

　アルゼンチンとしては当然、相手の生命線をどれだけ封じられるかがポイント。赤丸急上昇中のエンソ・フェルナンデスに加え、オランダ戦で闘志をむき出しにしたレアンドロ・パレデスらのハードワークに期待が寄せられる。

　14年大会以来の決勝進出を期すアルゼンチンか、２大会連続のファイナリストに王手のクロアチアか。そして、35歳のメッシと37歳のモドリッチという偉大なるバロンドール受賞者のどちらに勝利の女神は微笑むのか。運命の大一番が刻一刻と迫る。

【大会20日目】12月13日（火）に行なわれる試合
※対戦カード／キックオフ（日本時間）／放送予定
アルゼンチン対クロアチア（準決勝）／28時／ABEMA、テレビ朝日

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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