ルヴァンカップの決勝が10月22日に国立競技場で行なわれ、セレッソ大阪とサンフレッチェ広島が激突。広島が２－１で勝利を収め、王者に輝いた。

　節目の30回目を迎えたルヴァン杯もついにファイナル。2017年以来２度目の頂点を目ざす、就任２年目の小菊昭雄監督が率いるC大阪と、今シーズンよりミヒャエル・スキッベ監督が指揮を執る、初優勝を狙う広島が相まみえた。

　立ち上がりは攻守が激しく入れ替わる見ごたえのある展開に。２分、広島の満田誠のグラウンダーシュートは、GKキム・ジンヒョンがキャッチ。４分、鋭いカウンターからC大阪の上門知樹が放ったシュートは枠の右に外れる。

　徐々に広島がボールを持つ時間を増やし、最終ラインで丁寧にパスをつないで相手の隙をうかがう。ボランチの野津田岳人と松本泰志が積極的にボールを引き出し、サイドへ展開。そこからのクロスなどで先制点を狙う。

　集中した守備をみせるC大阪は、速攻からチャンスを得る。27分、左サイドからの山中亮輔の高精度クロスにゴール前へ飛び込んだ加藤陸次樹は、わずかにボールに触れず。その後も拮抗した展開が続き、スコアレスで前半を折り返す。
 

　そして後半の序盤、C大阪が先手を取る。53分、佐々木翔のバックパスが短くなったミスを突いて加藤がボールを奪うと、飛び出してきたGK大迫敬介を冷静にかわして、角度のない位置から右足でゴールに流し込んだ。

　ゲームが動いたことで、お互いに攻撃への勢いが増し、再三チャンスが生まれる。64分、自陣からの浮き球のパスにC大阪の上門が抜け出したが、相手DFに身体を当てられシュートを打てず。75分、ペナルティエリア左からの味方の折り返しに頭で合わせた広島の川村拓夢のヘッドはGKの正面に。

　C大阪は79分、相手の顔面に手が当たったとしてマテイ・ヨニッチが一発退場と判定され、数的不利となる。そのなかで広島は終了間際の90＋６分、相手のハンドでPKを獲得。これをキッカーのピエロス・ソティリウが落ち着いてゴール右隅に決めて、同点ゴールを奪う。

　勢いに乗った広島は、さらに90＋11分に右CKからピエロス・ソティリウが右足で合わせて決勝ゴール。劇的な展開で激闘を制して広島が大会初優勝を飾った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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